鳩山由紀夫前首相の進退問題

ベトナムを訪問中の鳩山由紀夫前首相は25日、ハノイ市内で記者会見し、「国難というべき時に、自分だけ首相を終わったから『はい、さようなら』では失礼ではないか、との思いが募っていることは事実だ」と述べ、政界引退を撤回する意向を重ねて示した。

 鳩山氏は会見で「後援会や若手議員から『お前の仕事は終わっていない、むしろしっかりやってもらいたい』との意見をたくさんちょうだいした」と強調。「最終的な判断は、後援会のみなさんに、できれば今年中に申し上げたい」と語った。
 

民主党の鳩山由紀夫前首相は24日夕(日本時間同日夜)、訪問先のベトナム・ハノイで同行記者団と懇談し、首相退任時に次期衆院選には出馬しないとしてきた自らの去就について「議員を続ける方向に気持ちが傾いてきている。今年中に結論を出す」と述べ、政界引退の方針を事実上、撤回した。最高指導者を務めた政治家の進退にかかわる「発言のぶれ」に、野党が「言行不一致」との批判を強めるのは必至。民主党内からも疑問の声が出る可能性がある。

 理由について「民主党の状況が思わしくない。自分なりの役割を投げ出していいのかという、いろいろな声をもらっている」と説明。その上で「自分の判断を前向きに変えないといけないかなと思う」と強調した。

 鳩山氏は首相就任前に「首相として仕事をした後、影響力を残すことは控えた方がいい」と指摘。退陣表明した6月には「首相を辞めた人が影響力を行使しすぎてはいけない。私は次の総選挙に出馬しない」と明言し、次期衆院選に出馬せずに政界を引退する考えを示していた。
 


実際問題どうなんすかね?



言行不一致という点ではさっさと表舞台から消えていただいた方が、国民の精神衛生的な意味で大変よろしいかと思うんですけれども、ぼんやり想起するのは森元首相。支持率は最初から最後までダメで(就任時の39%が最も高く、退任時は9%だった)、仕事ぶりも本当にダメなイメージしか無くて、「ああ、この人は本当にラグビーが好きなんだなぁ」と思ったくらいしか記憶にない。

だからまぁ、国会議員として政治家として無能なんだろうなぁと思っていたのだけど、ところがどっこい、その後の総理大臣に対して強い影響力を持ち続け、結局10年近く日本の政治を裏から操ってきたわけで。イメージと政治家(もしくは政治屋)の能力とはあまり関係ないのだなぁと今は思ってます。それが国益にかなっていたかはよく分かりませんけども。



その視点から鳩山首相の動静を見ると、まぁ何となくですけど、鳩山前首相もその辺のポジションを探りながら何とかみたいな感じに見えるんですよね。それが本人の思惑なのか彼を利用しようとする他人の思惑なのか分かりませんけれども、ともかくその辺目指してやってるのかなーと。ただ森元首相に比べると、フィクサーのライバルが小沢一郎議員で器が違うのと、嬉々として表舞台に出て余計なことを喋っちゃって役者としてのキャラが悪さいのとで、イマイチ上手くない。影響力を残したいなら、表舞台に出る回数を出来るだけ減らすべきだと思うんですけどねぇ。相変わらず言葉が軽いままだし。

そんなわけでそのうち、「まだやるべき仕事がありますよ!」と言ってた人にも1人2人と見限られて、議員にはとどまってはいるけども今さら「辞める」って言っても誰も注目しないようなポジションにまで落ちるような気がします。あれこれ注目を集めようとして結局痛いままで終わるポジション(山崎拓元議員とか加藤紘一議員とか)も、バリエーションとして取り揃えておりますのでお好みでどうぞ。


ま、お金持ちで遊んで暮らせる身分だから、暇が潰れりゃなんだっていいのかも知れませんけどね。

なんだかなぁ。



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室蘭民報ニュース