『2004年度版科学技術白書』によると、
1901年の新聞に載った予言『20世紀の予言』、
全23項目の内、17項目が実現または一部実現していたそうです。
(共同通信記事より一部抜粋、改変)

というわけで、その20世紀の予言を書き出してみましょう。
(参考:スポーツ報知 - 20世紀の予言

[1] 無線電信及電話
マルコニー氏發明の無線電信は一層進歩して只だに電信のみならず無線電話は世界諸國に聯絡して東京に在るものが倫敦紐育にある友人と自由に對話することを得べし

[2] 遠距離の寫眞

數十年の後歐洲の天に戰雲暗澹たることあらん時東京の新聞記者は編輯局にゐながら電氣力によりて其状況を早取寫眞となすことを得べく而して其寫眞は天然色を現象すべし

[3] 野獸の滅亡

亞弗利加の原野に到るも獅子虎鰐魚等の野獸を見ること能はず彼等は僅に大都會の博物館に餘命を繼ぐべし

[4] サハラ砂漠

サハラの大砂漠は漸次沃野に化し東半球の文明は漸々支那日本及び亞弗利加に於て發達すべし

[5] 七日間世界一周

十九世紀の末年に於て尠くとも八十日間を要したりし世界一周は二十世紀末には七日を要すれば足ることなるべくまた世界文明國の人民は男女を問はず必ず一回以上世界漫遊をなすに至らむ

[6] 空中軍艦空中砲臺

チェッペリン式の空中船は大に發達して空中に軍艦漂ひ空中に修羅場を現出すべく從って空中に砲臺浮ぶの奇觀を呈するに至らん

[7] 蚊及蚤の滅亡

衛生事業進歩する結果、蚊及び蚤の類は漸次滅亡すべし

[8] 暑寒知らず

新器械發明せられ暑寒を調和する爲に適宜の空氣を送り出すことを得べし亞弗利加の進歩も此爲なるべし

[9] 植物と電氣

電氣力を以て野菜を成長することを得べく而して豌豆(注=そらまめ)は橙大となり菊牡丹薔薇は緑黒等の花を開くもあるべく北寒帶のグリーンランドに熱帶の植物生長するに至らん

[10] 人聲十里に達す

傳聲器の改良ありて十里の遠きを隔てたる男女互に婉婉たる情話をなすことを得べし

[11] 寫眞電話

電話口には對話者の肖像現出するの裝置あるべし

[12] 買物便法

寫眞電話によりて遠距離にある品物を鑑定し且つ賣買の契約を整へ其品物は地中鐵管の裝置によりて瞬時に落手することを得ん

[13] 電氣の世界

薪炭石炭共に竭き電氣之に代りて燃料となるべし

[14] 鐵道の速力

十九世紀末に發明せられし葉巻煙草形の機關車は大成せられ列車は小家屋大にてあらゆる便利を備へ乘客をして旅中にあるの感無からしむべく啻(注=ただ)に冬期室内を暖むるのみならず暑中には之に冷氣を催すの裝置あるべく而して速力は通常一分時に二哩急行ならば一時間百五十哩以上を進行し東京神戸間は二時間半を要しまた今日四日半を要する紐育桑港間は一晝夜にて通ずべしまた動力は勿論石炭を使用せざるを以て煤煙の汚水無くまた給水の爲に停車すること無かるべし

[15] 市街鐵道

馬車鐵道及び鋼索鐵道の存在せしことは老人の昔話にのみ残り電氣車及び壓窄空氣車も大改良を加へられて車輪はゴム製となり且つ文明國の大都會にては街路上を去りて空中及び地中を走る

[16] 鐵道の聯絡

航海の便利至らざる無きと共に鐵道は五大洲を貫通して自由に通行するを得べし

[17] 暴風を防ぐ

氣象上の觀測術進歩して天災來らんとすることは一ヶ月以前に豫測するを得べく天災中の最も恐るべき暴風起らんとすれば大砲を空中に放ちて變じて雨となすを得べしされば二十世紀の後半期に至りては難船海嘯等の變無かるべしまた地震の動搖は免れざるも家屋道路の建築は能く其害を免るゝに適當なるべし

[18] 人の身幹

運動術及び外科手術の効によりて人の身体は六尺以上に達す

[19] 醫術の進歩

藥劑の飲用は止み電氣針を以て苦痛無く局部に藥液を注射しまた顯微鏡とエッキス光線の發達によりて病源を摘發して之に應急の治療を施すこと自由なるべしまた内科術の領分は十中八九まで外科術に移りて後には肺結核の如きも肺臟を剔出して腐敗を防ぎバチルスを殺すことを得べし而して切開術は電氣によるを以て毫も苦痛を與ふること無し

[20] 自動車の世

馬車は廢せられ之に代ふるに自動車は廉價に購うことを得べくまた軍用にも自轉車及び自動車を以て馬に代ふることとなるべし從って馬なるものは僅かに好奇者によりて飼養せらるゝに至るべし

[21] 人と獸との會話自在

獸語の研究進歩して小學校に獸語科あり人と犬猫猿とは自由に對話することを得るに至り從って下女下男の地位は多く犬によりて占められ犬が人の使に歩く世となるべし

[22] 幼稚園の廢止

人智は遺傳によりて大に發達し且つ家庭に無教育の人無きを以て幼稚園の用無く男女共に大學を卒業せざれば一人前と見做されざるにいたらむ

[23] 電氣の輸送

當本(注=にほん)は琵琶湖の水を用ひ米國はナイヤガラの瀑布によりて水力電氣を起して各々其全國内に輸送することとなる


ふう、長いな。
一応、前文・後文もあるんだけどそれは省略しました。
せっかくなので、検証してみますか。
(既にやる気無し)


[1] 無線電話で東京からロンドン、ニューヨークと会話できる…ああ、これは携帯だなぁ。実現してますね。
[2] 数十年後ヨーロッパで戦争が起きても新聞記者は戦況の写真を東京で見られるだろう…インターネットとデジカメで実現してるなぁ。
[3] すべての野生動物が絶滅し、アフリカでも見られず、大都市の博物館に見られるのみ…幸いなことに、まだ実現はしていないね。全力で回避したいものです。
[4] サハラが緑地化され、アフリカは発展する…残念ながら実現したとは言い難いな。サハラ砂漠は広がる一方だしね。
[5] 世界一周は7日でできるようになり、先進国の国民は皆一回は世界一周をしたことがある…世界一周は最速なら1日で出来るのかな?ただ、みんなが世界一周ってのはないな(苦笑)
[6] ツェッペリン式飛行船が軍艦化するだろうっていうことだが…残念ながらしなかったな。ラピュタの世界だけだね(苦笑)ただ、戦闘機や爆撃機の発達がそれと同等と見ることも出来るかもしれないな…
[7] 蚊、蚤の滅亡…よろしくお願いします。
[8] 暑寒調整のために空気を送り出す…いかにもエアコン。アフリカの発展は成ってないけど、実現はしたといえるのでは。
[9] 電気力で植物を生長させる…なんだか難しいが、ビニールハウスっていう視点なら、実現したかも。電気とは限らないけど。
[10] 遠く離れても会話できる、か。これって(個人としての)電話で良いのかな?情話だし、多分そうなんだろう。
[11] 電話口に相手の写真…テレビ電話かな。
[12] 電話で品物を見、契約をすませ、瞬時に手元に商品が…瞬時に届くところは実現してないけど、手段そのものはネットで実現してるね。
[13] 薪石炭が尽きて電気が燃料に…微妙だな、いやエネルギー源としてみれば、まさにこの通りか。電気を起こすためのものはたくさんあるが、燃料(車ではなくて、道具を動かす物、という意味で)としては、ほぼ電気のみだね。
[14] 鉄道の発展(居住性の向上、エアコン完備、東京?神戸間2時間半、ニューヨーク?サンフランシスコが一昼夜、石炭を使用しない)…数字を厳密に追うと微妙(東京?新神戸はのぞみで2時間51分)だが、ほぼ実現していると言っていいのでは。
[15] 鉄道の発展…電気で動き、空中や地中を走るという点において、鉄道の発展は実現してるかな。
[16] 鉄道が世界を繋ぐ。実現、かな。
[17] 暴風の予知・回避と、地震への耐久度アップ…どちらもまだまだかなぁ。研究は進んでいるけど。
[18] 運動術の発展で身長が180センチ以上に…180センチには至ってないけど、年々でかくなっていることは確か。でも、運動術より食生活かな…平均としての運動能力は落ちてるもんね。
[19] 医術の進歩…実現してるところもあるが、薬の引用は無くなることはないし、結核で肺を摘出して消毒なんていうこともないなぁ。まぁ手法の違いか。
[20] 車社会…馬に変わって自動車、自転車が用いられ、馬は好きな人だけが飼う、か…。
[21] 人獣の対話…確かにそれは実現していないけれども、犬が人の役に立っているという面はあるかなと。予言の主題自体ははずれているが。
[22] 教育…まぁ大体当たってるけど、幼稚園は廃止どころかさらに重要になってるよね。
[23] 発電、輸送…琵琶湖どころか日本中で発電できるようになってる。

総括すると、
完全に当たってるとは言い難いものが多いが、
つまり、現象が当たってても、予言の意図ははずれてたり、
予言の意図は当たってても、現象自体は違った方向に進んでたり、
それでもまぁ、おおよそ、言い当ててるような気もするね。


個人的には、
倫敦(ロンドン)、紐育(ニューヨーク)、桑港(サンフランシスコ)、あたりが感慨深かった…
全然、話ずれてるけど(笑)