焦らず急ぐ

何か作業をしていていつも思っているのは、「手早く」やることと「焦って」やることとは違うということ。

「手早く」やる方がいつもしていることを少し「急いで」やっているだけなのに対して、「焦って」やることの方は自分の身の丈に合わないこととか、普段出来ていないようなことをやる必要に迫られて慌てている状態。前者は能動的だけど、後者は受動的。前者が自分の動きをコントロールできているのに対し、後者は自分の動きをコントロールできていない。結果、後者はミスに繋がり、焦ったおかげでいつもと同じかそれ以上に時間が掛かる。例えば焦ってものを運ぼうとして取り落とすとか。


焦らないためにはどうしたら良いのか?

場当たり的な意味では、精神的に余裕を持つとか、スムースに作業できるように手順を確認してから臨むとかあるけれど、根本的にはその場に至る前の準備であったり、日々の心がけが必要なんだよね。今、急いでやることが求められている場面で「どうすればいいですか」と問われてもどうしようもない。今出来ることを出来うるスピードでなるべく丁寧にやるしかない。


急ぐために必要なのは、基礎的な技術であったり、色んなシチュエーションに対応するための引き出しであったり、緊急対応のための裏技であったり。そういうことは、急がなくても良いときや練習する余裕のあるとき、何か他の作業をしているときに培っていくべきこと。そういう裏付けがあって初めて急げるし、急いでるんだけどミスが多くてクオリティも低いと言うときは、ただ焦っているだけ。自分では急いでるつもりでも、周りから見るとただばたついているだけで、スピードを感じない。実際、作業も早くない。


自分もまだまだ色々と未熟だけれど、普段から小さなことを大事に丁寧に、色んなことを考えながらやっていると、きちんと返ってくるものがあるなあと最近ようやく実感できている。どんな些細なことでも、それが毎日のルーチンであっても、チェックポイントが多い方が得るものも多い。逆に仕事のクオリティが全く上がらない人は、やっぱり普段の小さなことが少しずつ雑でチェックポイントが少ないな、と思う。色んなものを見て、感じて、考えて、動く、その一連のことをきっちり繰り返せる人は、成長のスピードが速い。繰り返せない人は遅い。

昔は苦労したが今は難なく出来ていること、そういうこともたくさんあるけれど、そういうことにこそ、次のステップへのヒントがあるんだろうなとも思う。勉強すべきことはまだまだたくさんあるし、慢心することなく、どんなときでも焦らずに済むように、日々努力を重ねていきたい。