ちゃんとした仕事がしたいだけ

戦車のイラスト
最近の仕事での「上手くハマらない感じ」がすごいモヤるんですよ






ちゃんとした仕事がしたいだけ

なんでしょう、上手く嵌まらないんですよねえ。


僕としては「素晴らしい仕事」「最高の仕事」がしたいというよりは「ちゃんとした仕事」……つまり、やるべきことをやるべき方法でやる「普通の仕事」がしたいだけなんですよね。Greatなエンジニアというわけではない僕でも、それぐらいなら出来る。

フリーのエンジニアとして強みにしていることは、他の領域へのりしろをある程度残しながら自分の領域に集中出来ること。全部を見て全部を理想通りに進めることはどうやら僕には出来そうにありませんけど、方針を決める人、環境を整備する人といった感じに役割を分担して「ここをお願いします」となればそれを十分にこなせる自信はあります。


過酷なラリー

ところがですね、ここ2年ほど見てきた環境では、僕が僕の持ち場に集中していてふと周りを見回すと無人の荒野が広がっているみたいなことが頻発しているんです。あわててログを見返してみると、出発して100メートルぐらいの所でタイヤが溝に落ちたりエンストしたり木にぶつかったりして大騒動になってる。んでコーディネーターはそっちの収拾にかかりきりで全体の進行を完全に放棄。

「あとから追いつくんでそのまままっすぐ行ってください!」とかいうんですけど、いやあ、コ・ドライバーがいなかったらラリードライバーだって困るわけで、「すみませんこの先ヤブですけど」「良い感じに刈るか、無理ならルート探して迂回するか、お任せします!自由にやってください!」とか言われるの、もはやドライバーの仕事じゃないんですよ。


戦争で例えて言うなら

戦車が1両だけで前線に出てる感じ。戦車が1両荒野にいたって役には立たないわけで、支援のための部隊であったり後方からの火器支援であったり兵站であったりがあって初めて戦えるわけで、そういった各部隊が後方で大混乱してる状況で1人前線にいても。それだったら早々に部隊を再編して後方の収拾に使って欲しい。後方がきちんとしてからみんなで前進しようじゃないの。その方が絶対に戦果上がるでしょう。


ちなみに:僕がすごいから前進しているわけではない

僕はエンジニアとして普通です。普通のエンジニアならどこかで学ぶことを、普通に実行しているだけです。書くのもバカバカしいですが、例えば「1つのメソッドが長くなりすぎないようにする」みたいな話です。そんなのエンジニアにとって呼吸みたいなもんですよね。

ところがただ呼吸しているだけで相対的に「すごい!」といわれてしまう現状があります。呼吸ぐらいしろって思うし、別に言わしておけば良いんですけど、僕だって人間ですからダメな人や環境ばかりをたくさん見ていることで「俺って実はスゲえじゃん」みたいになってしまいかねません。それが嫌なんですよね。ちゃんとした会社にはちゃんとした仕事をしているちゃんとした人たちが大勢いることがわかってますから。



あるあるなんでしょうね

フリーランスでリモートワークの準委任という立場で求人を探す限りにおいて、それを受け入れてくれる戦場というのはだいたいに於いてなんらかの問題が生じているわけですよね。まともなプロジェクトならちゃんとした人たちがちゃんと遂行しているはずですし、それが出来ないから僕らが呼ばれてるわけです。そういう意味では次のプロジェクトもその次も、きっと似たような環境なんだろうとは思うんです。

ただ……僕としては「普通の仕事」をしたいだけなんですよね。僕が僕の知ってる範囲で仕事をして「すごいね」といわれるような世界ではなく、そんなのは当たり前で同じ水準以上でプロジェクトが進行しなんなら年下のリードエンジニアに注意されつつ新しい何かにトライし勉強しながら仕事をしていく。そんな環境。僕は普通なので普通のエンジニアで良いんですよ。すごいなんて言われたくない。



人手不足はますます極まっているようで求人はコロナ前よりむしろ増えてるように見えます。そういう状況なので次の仕事を探しても恐らくすんなり決まるんでしょうね。そしてまた同じような前線に放り込まれていくことになるんでしょう。僕は普通にちゃんとした仕事をしたいだけなんだけどなあ。おかしいなあ。