これを読んで。
副業による希望の月収は平均13万2546円だが、実際の月収は平均5万9782円──転職情報サイト「マイナビ転職」がそんな調査結果を発表した。希望と実態の差は7万2764円で、2倍以上の乖離(かいり)が浮き彫りになった。
副業の月収、平均いくら? 希望と実態で「2倍以上」乖離 – ITmedia ビジネスオンライン
本業の収入に追加する形で「これぐらい欲しいな」と思っているのが月13万、実際に稼げてるのが月6万ということで、「副業で稼ぐのって思ったより簡単じゃないですね」的なみなさんの感想が浮き彫りになっているのですけど、一方でその副業の方を本業にして働いている身からすると、そうでしょう、だからみんな貧しいんだよという感想になります。そうなんだよ。
もちろん「副業でちょっと出来る程度の仕事だから生産性が低く報酬も安い」それは間違ってないです。「もっと稼ぎたかったらスキルを磨け」というのも正論ではあるのだけど、でもなんだろうな、その存在が社会にとって欠かせない、そういう職業だってあるわけですよね。運送業しかり、飲食店勤務しかり。アルバイトの定番コンビニ店員だっていなかったら困ります。オーナーが常に店頭に立たなければならないという仕組みになるのなら、コンビニの数はだいぶ減るでしょうし24時間なんて開けられない。問題はそういう仕事を本業にして、ちょっと副業でやってる人たちよりもスキルがある様な人でも待遇はほとんど変わらないってことです。
つまり冒頭のアンケート調査は副業の希望月収の話でしたが、これはそのまま、非正規雇用で働く人たちが自分の月収にどれぐらい満足しているか?という話に置き換えてもあまり違和感がありません。やり甲斐はあるけれど金で報われることは少なく、体力的にキツい。それが実態なんですよね。もうちょっとなんとかならんのかと思うんですけど、どの業界も、人件費を安く抑えることで利益を出している業界なので、その仕組みを変えようと思ったら社会通念としての価格相場自体を変える必要があるのでなかなか難しい。牛丼一杯1,000円とか、宅配便が全国どこへでも1,500円からとか。そうでもしないと、人件費が変わることはないし、その業界で働く人が報われることもない。つまり、一生報われない。
社会の構造ってそんなもんですよね。