夢ってどういう構造で成り立っているんだろう

先日、夢の中で乗る車は高確率でブレーキが利かないということを書いたんですが、夢ってすごいですよね。現実には体験していないようなことでも作り出せる。多分、僕が車に乗ってその車のブレーキが利かないという状況になったら、きっと夢と同じような状況になると思うんですよ。自分の焦り具合も含めて。もしかすると映画か何かで似たようなシチュエーションがあり、そういったことを取り込んで自意識似変換しているのかも知れませんが、まあとにかく上手くシミュレートするもんだと。



最近、また別の夢で似たようなことを感じたシーンがありました。夢の中で僕は雨上がりの道を歩いて(もしくは走って)いて、目の前に雨に濡れたマンホールがあります。僕はその上を歩こう(走ろう)として滑り、仰向けにひっくり返るのでした。それだけだったら良くあるシーンかも知れませんが、面白いのはそれに応じて体が反応していることです。滑った瞬間に目を覚ましたのですが、その瞬間マンホールを踏んだはずの僕の足が上に上がっており、ベッドの上に寝ているにもかかわらずバランスを崩して重心が後ろへ移動していました(ベッドなので関係ないけど)。


つまり、別に実際に滑ったわけでもないのに体は滑った様子を体全体でシミュレートしてるんですね。メンタルをシミュレートするだけでなく、フィジカルにもシミュレートする。それに気付いた瞬間、寝起きにもかかわらず人間の脳の出来の良さに感心してしまいました。すごいなあ。だって僕実際にマンホールの上で滑って仰向けにひっくり返ったなんて経験ないんですよ。それこそマンガでよく見掛けるぐらいで自分自身の経験としてはちょっと体勢を崩したとかそれぐらいのことです。でもちゃんと夢の中でそれらしい感じで再現出来ちゃう。VRとかいうレベルじゃなく完全に仮想現実なわけで、人間の脳がいかに優れたコンピュータかっていう話です。



見たい夢を見られるようになりたいという気持ちも理解出来る

これだけ上手に再現出来るんであれば、最低限の情報が揃っていさえすればどんな現実であれファンタジーであれ脳内で再現出来るってことでしょう。昔からある「見たい夢を見る」という願望も、あながち実現不可能ってわけでもないなと。夢の中で金持ちになったり、振られた女の子と仲良くデートしたり、色んなことが叶う可能性がある、ただまあみんな知ってることですけど、夢の残念なのは夢はいずれ覚めると言うことでありまして……映画「マトリックス」のように覚めない夢の中を現実と認識して生きていく未来が実現すれば別だけど、そうでない限りは、やはり夢は夢ってことですよね。いや逆にそのことが「マトリックス」的な技術の開発を促すことにもなるんだろうか……夢で見る現実に似た風景を思うと、あながち不可能ではない気がしてきました。まあ、実現のためには脳内で再生される現実を多人数で共有する必要があるので、まだまだハードルは高いんですけど。もし人間の脳に夢をインプット出来るようになったら、、それはまたすごいなあ。そしてやれそうだから怖い。