10代の子どもたちは、何かを調べたいときも、GoogleやYahoo!などの検索サービスを使うことはあまりない。今回は若者世代の検索事情をご紹介したい。
ASCII.jp:10代はほとんど検索しない? 若者の検索事情|親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定
コムニコとアゲハの「10代~30代女性のSNS利用スタイル調査」(2018年9月)において、10~30代女性のInstagramユーザーの約半数がハッシュタグを活用して情報検索をしているという結果があるくらい、ハッシュタグ検索は浸透している。
なお、TwitterとInstagramのハッシュタグ検索は使い分けられている。Twitterでは「電車の遅延情報」「地震情報」などを調べ、Instagramでは「旅行の行き先の様子を見て予習」「場所を検索しておしゃれな店を調べる」などの使い方をしているようだ。つまり、Twitterでは「今」起きていることを調べ、Instagramでは「これから(未来)」体験するモノ・コトを知るために使われているのだ。
自分の行動様式とは違うけれど、「ハッシュタグで事足りる」と説明されると理解出来なくもない。
これを読んで感じたことは、
オススメ機能が高度化すると人は検索しなくなる
でした。
ハッシュタグ検索自体は僕でも使います。なので、若者だけがハッシュタグ検索を使うということではなく、それで十分だと考えているというのがこのコラムの主旨。ハッシュタグとは何かを突き詰めれば要は、ユーザー同士のオススメということになります。最近では言わないのかも知れないけれどいわゆる「フォークソノミー」であるし、一般ユーザーが相互に行う「キュレーション」でもあるかもしれないけれど、とにかくその集合知に対する信頼が大きいからそれで安心出来るという心理がそこにあります。
「そんなのノイズ多すぎて使い物にならんくない?」と思うかも知れないけれど、最近のタグ検索はシンプルな一覧表示ではなく、タグ付けとレコメンデーションの間にアルゴリズム(場合によってはAI)が挟まっていて、ノイズを除去しつつ最適なものをオススメするみたいな使われ方もしています。だから、ハッシュタグ検索だけで済ませられるという心情は、集合知とそこから情報を取り出すアルゴリズム(またはAI)、それによって得られる情報に対する信頼の結果だとも言えます。Web検索したところでノイズが多いし偏っている(PRが多く混ざる)わけだから、それだったらハッシュタグで検索した方が確度が高い……確かにそうかも。自分で書いててなんだか納得してきました。「京都 美味しい魚介 居酒屋」とかで検索かけるよりは、Instagramでそれらしいタグを拾って見て行った方が良い店を見つけられそう。
もちろん発達の仕方はハッシュタグ検索もWeb検索も同じ(情報ソースがあってアルゴリズムがある、情報ソースが増えてアルゴリズムが進化すると確度が上がる)なので、そのうちハッシュタグ検索も使い物にならない時代が来るかも知れませんが、そんな先の話はともかくとして、現在のシステムでは検索対象によってはこれが最適解なのかも知れません。なるほどなあ。面白い。