【セルジオ越後】「準優勝」なんて何の慰めにもならない…力不足を痛感したのであれば良い大会だったんじゃないかな | サッカーダイジェストWeb
アジアカップはカタールに1対3で敗れ、準優勝に終わったね。はっきり言って決勝で負けてしまっては、何の意味もない。「ファイナリスト」とか、「準優勝」とか、そんなものはプロ選手にとってなんの慰めにもならない。負けは負けでしかない、と潔く認めなければ、これからの成長はないよ。
(中略)
日本は、大会前に中島と守田が怪我でチームを離れ、緊急で乾と塩谷を呼び寄せることになった。また初戦の直前には遠藤が体調を崩して、冨安がボランチをやったり、ちょっとコンディション作りがうまくいっていないようだった。そのあたりのマネジメントも足りなかったと言われても仕方がない。「チーム一丸になって乗り越えた」とかよく言われるんだけど、そういう割に3戦目のウズベキスタン戦から主力組に這い上がった選手もいなくて、どうにか薄い選手層で苦労しながら決勝まで勝ち上がった大会だった。
決勝トーナメントに入ってからは先制点を取ることで有利な展開に持ち込めていたが、決勝は先に取られるとがっちり守られて、それをこじ開けきれない個の力のなさが目についた。まあ、日本はまだまだ足りないものだらけで力不足だと痛感できたのであれば、良い大会だったんじゃないかな。
簡単な試合ではないと思ってはいたけれど、3点取られたのはちょっとショックでしたね。
体調崩していただけに余計に響きました。
強さを感じたか?というとよく解らないけれど、日本がやってきたような巧い試合運びをきっちりやられた感じ?もちろんそれは高い戦術理解度やディシプリン、柔軟な戦術、実行可能な個々の選手の高い能力があってこそ実現出来ることなので、そういう意味でカタールは本当に強いチームだったんだなあと感じました。現在のカタール代表監督はU16世代から10年育成に関わっているそうだし、そういう意味では日本の方がチームとして成熟し切れていなかったのかなという気もするし、その差を跳ね返すまでの実力がまだなかったのかなという気もします。
多分、見てないけど、今日のマスメディアには悲観的な見出しが出ていると思うんですけど、個人的にはあんまり悲観していません。「戦略で負けたのであって実力で負けたのではない」なんていう言い訳をするつもりは毛頭無いけれど、チームを作るのはこれからですよね。アジアカップがどうしても欲しいタイトルであったのは事実だけれど、目指すべき頂点だったというわけでもない。今大会を通じて「日本の良い形」が見出されただけでなく、カタール、イラン、サウジアラビア、ベトナム、もちろん韓国やオーストラリアも、日本に比肩する実力を持っていることが確認出来、これがライバルなら日本ももっと強くなれるなと。W杯でアジア勢がヨーロッパ・南米勢を圧倒し、その先頭に日本が立つそういう日が……まあまだまだ来そうにないけど笑、いずれ来てくれるんじゃないかと。
良いところも悪いところも一杯見えたとても賑やかなアジアカップでしたが、希望が見えた1ヶ月だったんじゃないかと思っています。冒頭はいつも苦言が多くてあんまり好きじゃないセルジオ越後さんのコメントを敢えて載せました。なんか今の代表に対するセルジオ越後さんのコメントって妙に優しい気がするんですよね。実力は足りないけど方向性は合ってる的な。僕はそう思います。今後の発展が楽しみです。