出勤時間はギリギリが当たり前だったのに
その昔、出勤と言えばだいたい時間との勝負であり、タイムカードは定時と秒を争って切られるものであり、出勤とは時間と空間を削るギャンブルであったのですけど、ここ最近はだいたい定時より10分から15分前にタイムカードを切っています。なんでそうなったかなーというと、それはもう去年夏まで働いていた山の上の斎場への通勤の経験のせいです。
幹線道路と酷い上り坂を含む7kmの行程は毎日の到着時間が正確に読めるような通勤路ではなく、その上自転車通勤は途中でパンクなどのトラブルが起こることも予想され、また到着したらしたで汗だくで仕事を始められないこともままあったので、「基本的に20分前に職場到着」「着替えて15分は休憩を取る」というのが習慣になっていました。
もちろん今はそんな環境ではなく、もうちょっと楽で余裕のある通勤路になっているのですけど、それでも何となく朝は余裕を持って出ないと落ち着かないのですよね。どんな信号の待たされ方をするかわからないし、ビルのエレベーターが大混雑かも知れないし。
ただ……実際のところ、かつての斎場への通勤はともかく現在も早めの出勤を心がけている理由は、今昼働いている会社が、タイムカードを「出勤から退勤まで打刻通りに1分単位で給与を支払う」ことになっているからです。別にそれを狙って早く出勤しているわけではないにしても、もし早く出勤して早く仕事を始めてしまっても「損にならない」というのは、早く出勤することに対する十分なインセンティブになります。定時より10分早く出勤し10分遅く退勤した場合、1ヶ月でおよそ7時間の勤務時間増となり、給与もおよそ1日分増えることになります。
企業側がそれを嫌ってタイムカードは出退勤の確認のみに使用して、定時分の給与のみ支払うとなるのも理解出来るのですけど(違法です、念のため)、別に遊んでいて1日分増えたわけではなくむしろその「しろ」があるために生産性が上がっていると考えるべきで、実際僕はそうなっているので、金額ではなく内容で考えれば、分単位で支払うことは企業にもメリットがあるよねと思います。
ちなみに、1日の出勤時間を15分、30分といった単位で区切って端数を切り捨てるのも違法です。16時29分にタイムカードを切れば16時半から給与が発生するけど、16時32分にタイムカードを切ったら、給与が発生するのは17時からになる……みたいなのですね。ただし月の労働時間は5分単位で切っても良いんだったっけかな。確か。
まあ違法ですっていったって、アルバイトの現場では普通に見られるけれども……労基署にたれ込んでも仕方ないしねえ。ぶっちゃけ1分単位で出退勤が給与になるのであれば、30分単位を待って仕事探したりすることがなくなって、仕事が終わった時点でタイムカードを切るようになるので、言うほど人件費上がらないと思うんですけどね。昔からの商習慣なんでしょう。悪いことしてると思ってないんだろうなあ。
なんか話がずれちゃったけど、朝は割と余裕持って出勤することが多いんですよねという話でした。寝るの遅くて眠くても、早めに出た方が結局楽なので。もちろん本当は、自然に目覚めるまで寝続けたいんですけどね。そんなこと言っても仕方ないしな。