一気に円高になってから1ヶ月。割と落ち着いた感じで112円から114円くらいまでを行き来していましたが、3/17に1年5ヶ月ぶりの円高(110円65銭)となり、今日は111円台。全体的にはじりじりと円高に向かっているような気がします。
朝方111.40円台だったドルは、仲値公示の通過後に110.83円まで下落した。日経平均株価が下げ幅を拡大したことが背景で、市場からは「株安と円高がリンクしてスパイラル的に下がっている部分もある」(国内金融機関)との声が出ていた。
きょうは実質的に商業決済が集中しやすい五・十日で、実需筋の売買もそれなりに観測された。仲値まで下値を支えていた輸入企業のドル買い/円売りが一巡したことも下落の一因となったという。
米連邦公開市場委員会(FOMC)で米国の年内利上げ見通しが4回から2回に減ったことが意識され、ドル売りの流れが強まりやすいという。「売られ過ぎ感はあるが、目線が下方向に向いているのでチキンレース的についていかざるを得ない」(同)との声が出ていた。
コラム:事実上の米金融緩和が示す「2つの問題」=鈴木敏之氏 | ロイター
米国のコアインフレ率に上昇の兆しが見える。失業率は4.9%まで低下。経験則で言えば、景気の過熱を懸念しなければならないところだ。それでも15―16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、金融緩和を行ったに等しい結果となった。
つまり、世界経済と金融情勢は引き続きリスクであるという判断を残し、次回の4月26―27日のFOMCでの利上げの可能性を小さくしたのである。
そうなのね。
景気が良くなってきたと言ったり、落ち込みそうなので早めに手を打つとしてみたり、アメリカの金融政策も忙しいね。先進国の国家運営というのはそういうものかも知れないけれど。派手な好景気も不景気もないけれど、手をこまねいているとじんわり死んでいくので常に何か手を打って、レベルを維持しないといけない的な。で、細かい数値に神経過敏になるのよね。政府も市場も。そういうもんなんでしょうけど。手元の数値が小さくても、将来目線では大きくぶれる可能性があるわけだし、その将来に対して投資を行っているわけだし。
こういう投資というか運用というか、している人は凄いなあと思います。僕には見えてないことたくさん見えてるんだろうなあ。
外国為替と我々の暮らしと日用品輸入
輸入コストがかかる会社だと、このへんの数値は割とダイレクトに原価として跳ね返ってくるので、神経を尖らせている部分だと思いますが、まあそれ以外の一般市民にとってはあんまり関係ない話ではあります。1円円高になったからって、大根が10円値上がりしたりしないもんね。そりゃそうだ。ただもし今後、食料の輸入がもっと自由化され、技術的に鮮度高いまま輸入出来るような環境が整った場合、野菜だって外国為替の影響を受けないとは言いきれない。買うかどうかは別にして、例えばベトナム産の大根とか、インドネシア産の白菜とか。円安が進むことで、長いスパンでコストが上がるような。今で言うところの小麦みたいな感じで。
僕は決して自給率に拘るタイプではないし、自分で食べるものに限ればどうしても国産以外は嫌だというタイプでも無いけれど、ただ、輸入の割合を増やすと言うことは、気象リスクは減る(産地の選択肢が増えるという意味で)かもしれないけれど、そういう不確定要素を増やすということにもなるわけだよね。身の回りの日用品の価格推移で、外国為替を意識しなくてはならないような。通貨が弱く不安定で輸入量が多い発展途上国みたいだ。
うーむ。それはそれでどうなんだろう。