日銀、2%インフレ目標導入…無期限に金融緩和 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
政府と日本銀行は22日、2%のインフレ(物価上昇率)目標を明記した「共同声明」を発表した。目標の達成に向け、2014年以降、期限を設けずに国債などの金融資産を買い入れる新たな金融緩和策を行うことも決めた。
日銀が具体的な物価目標を設定したり、無期限緩和に踏み切ったりするのは史上初めてで、日本の金融政策は「未知の領域」に突入する。これを受け、安倍首相は、経済財政諮問会議で物価や金融政策に関する集中審議を四半期ごとに行い、日銀に説明責任を求めていく考えを示した。24日の次回会議で最初の集中審議を行う予定だ。
日銀は目指す物価水準を「物価安定の目標」とし、消費者物価の前年比上昇率で2%と設定した。 (2013年1月23日00時26分 読売新聞)
というわけで、そういうことになりましたが、この発表以降株価は下がり、外国為替市場は円高に傾きました。あれ、そうなんの?と疑問だったのですけど、どうやらこの「インフレ目標2%」というのが見栄えだけで中身がなく、解ってる人には一目で見透かされる内容だったからだそうです。そうなのか。
解説としてはこの辺が解りやすいですかねえ。
日銀は2%目標掲げるも、事実上ゼロ回答-「面従腹背」で市場は失望 – Bloomberg
1月23日(ブルームバーグ):日本銀行は2%の物価目標を掲げるとともに、期限を定めない資産買い入れ方式を導入した。金融市場では決定直後に円安・株高に振れる場面もあったが、2%を実現させる上で実効性に乏しい追加緩和の内容に対し、失望感が台頭。23日の東京市場では円高・株安になっている。エコノミストの間からは、事実上、日銀のゼロ回答であり、政府に対する面従腹背との指摘も出ている。
日銀は22日の金融政策決定会合で、消費者物価指数 (CPI)前年比上昇率で2%の「物価安定の目標」を導入。併せて、資産買い入れ等基金について、2014年初から期限を定めず毎月一定額の金融資産を買い入れる方式を導入すると発表した。
日銀によると、資産買い入れ等基金は14年中に10兆円(長期国債、国庫短期証券それぞれ5兆円)増加するという。白川方明総裁は会見で買い入れのペースについて「14年のフローの買い入れ金額は13年中の平均のフローの金額より大きくなる」と述べたが、10兆円という額は昨年9月以降3回行った追加緩和の規模と変わりはない。基金の増額を13年中でなく14年に先送りしたことも失望につながっている。
簡単にまとめると、
- 「インフレ目標2%」と謳っては見たものの誰の責任で行うかは不明
- 「無期限緩和」というと凄そうだけど実体は「金融緩和はとりあえず据え置きで目標達成に必要な緩和策は来年考える」的な感じ
ってことですかねえ。
まさに「面従腹背」。政府と日銀とマスコミと経済学者さんとアナリストと、誰の言い分が正しいのか(もしくはみんな間違ってるのか)は僕には詳しくは解りませんけど、とりあえずの印象としては日銀ってのは随分と強硬な組織なのですね、って感じ。。
しかし、そんな事情があって3日経ったらまた円安に向いてるっつうんだから、相場ってわからんです。
外為8時30分 円、大幅続落し90円台前半で始まる 対ユーロも続落 :為替概況 :為替・金融 :マーケット :日本経済新聞
25日早朝の東京外国為替市場で、円相場は大幅に続落して始まった。8時30分時点では前日17時時点に比べ1円10銭の円安・ドル高の1ドル=90円37~40銭近辺で推移している。短期売買を手掛ける投資家の円売り・ドル買いが出て、8時30分すぎには一時90円台後半まで下げ幅を拡大した。
前日の海外市場では米欧の経済指標の好転を手がかりに円を売る動きが強まった。円はニューヨーク市場で一時90円56銭と2010年6月23日以来、約2年7カ月ぶりの安値を付けた。
円は対ユーロでも大幅に続落して始まった。8時30分時点では同2円9銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=120円86~90銭近辺で推移している。ドイツやユーロ圏の1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が改善し、投資家が積極的にリスクをとる動きが強まり、安全資産とされる円に売りが出た流れを引き継いだ。早朝の取引では円は対ユーロでも売りが優勢となった。
為替相場が動く原因は双方にあるということですなあ。片方だけ見てもダメだと。難しい。