祖母が危篤。

1年半ほど前から胸部動脈瘤を抱えたまま何とか過ごしていた祖母が、遂に救急車で運ばれ、危篤との知らせが。92歳。破裂した動脈瘤は手術で取り除いたけれどもそれ以上処置のしようがないと医者には言われ、孫の僕は京都で待機中。



5センチで破裂の危険性がある動脈瘤が7センチの状態で1年半。

完全にぼけてはいないもののやはり色んなことが解らなくなっているのか、動かない体を無理矢理動かして毎週天丼や鰻やラーメンを食べに行く(コレステロールが高いから絶対厳禁なんだけど、こっそり家を出て食べに行ってしまう)彼女は、本当に不死身そのもので。家族としては心配やら腹立つやらでいろいろと大変だったのだけど、それも「太く長く」生きてきた彼女には似合っているのかなぁと思ったり。
僕だったら、いくら明日目覚めないかも知れないとは言っても、電柱を伝ってバスに乗って鰻を食いに行くのを毎週続けるなんて絶対無理だよ。信じられない。



なんていうかな、うちの祖母は僕が物心ついた頃からもう「豪傑」そのものでありまして、そのど根性、我の強さ、お嬢様ぶり、良い意味でも悪い意味でもその全てが規格外でした。おかげでどんなに強引な人にあってもそれほど驚かなくなりましたけど、まー身内としては正直に言えばもの凄く大変で。

そう言う意味で孫でこういう状況なのになぜだか「おばあちゃん…」というしんみりした気持ちにならなくて、自分冷たいのかなと思ったりするんだけど、なんかそういうんじゃないんだよねぇ。説明できないけど。安心したって言うのか、凄い人だったって言うのか、先に亡くなった二人のおじいちゃん、北海道にいるおばあちゃんに対してとは全然違う印象で…


いなくなってしまうのは寂しいのだけれど、僕が生まれてからの33年間で、もの凄く勇気というかエネルギーというか、やりたいと思って突き通せばやれるって言うのか、なんかそう言う生き様みたいなのを凄く濃密にみせてもらって。凄い人だなぁと改めて思います。僕にはきっと一生理解できないとは思うし、一生あんな人には出会わないだろうと思うけど、でもある意味で、凄く尊敬しています。

そろそろ、ゆっくり休んでも良いんじゃないかな。全く似合わないけど。多分、向こうに行ってもいろいろとやらかすんだろうなぁ(笑)まぁそれもおばあちゃんらしいね。


いままで、愛してくれて、本当にありがとう。