「BUYCDs(CD買おうぜ)」 – An Empty Box >> pikayan’s Diary
自分でこんな感想ブクマを付けていて、
ぶっちゃけ、YouTubeからmp3に変換してるヤツ多すぎっつーことだと思うんだが。「DL便利ですよ」とか言う人は必ず沸くけど、君ら足してもCDの売り上げ減は充足できませんよ、と。。 ま、そういうもんじゃないんですかね
それ以来ちょっと考えてたんだけど、何となく面白そうな資料を見つけたので参考に貼っておく。
オーディオレコード総生産金額 / 数量
年 | 合計金額(百万円) | 前年比(%) | 合計数量(千枚) | 前年比(%) |
---|---|---|---|---|
2000 | 539,816 | 95 | 433,140 | 97 |
2001 | 503,061 | 93 | 385,083 | 89 |
2002 | 443,771 | 88 | 343,316 | 89 |
2003 | 399,690 | 90 | 328,387 | 96 |
2004 | 377,369 | 94 | 312,680 | 95 |
2005 | 367,237 | 97 | 309,952 | 99 |
2006 | 351,564 | 96 | 297,641 | 96 |
2007 | 333,290 | 95 | 266,816 | 90 |
2008 | 296,149 | 89 | 247,747 | 93 |
2009 | 249,632 | 84 | 214,328 | 87 |
有料音楽配信売上実績
年 | 合計金額(百万円) | 前年比(%) | 合計数量(千枚) | 前年比(%) |
---|---|---|---|---|
2005 | 34,283 | – | 267,901 | – |
2006 | 53,478 | 156% | 368,063 | 137% |
2007 | 75,487 | 141% | 464,996 | 126% |
2008 | 90,547 | 120% | 479,188 | 103% |
2009 | 90,982 | 100% | 468,223 | 98% |
この資料をどう読むか
あらかじめ、- オーディオレコードの方は「生産」であって「売上」ではない
という点については確認しておきたい。
その上で、仮に生産に対して多くが売れなかった場合(例えば半分しか売れない)、小売店は仕入れれば仕入れるほど赤字になってとっくに壊滅しているので、さすがにそんなことはあるまいという「予想」の下、数字を比較することとする。もし「生産」が「売上」と大きく乖離している場合は僕の書くことは間違っている。
では有料音楽配信の資料がある2005年と2009年を比較してみてみよう。
この5年間の間に、オーディオレコードの生産は金額ベースで3,672億円から2,496億円に減少している。比率にして32%、金額にして1,176億円の減少。
一方で有料音楽配信は343億円から910億円へと増加。比率にして165%、金額にして567億円の増加。
そこで疑問。2つの数字(1,176億円と567億円)には大きな差がある。単純に見て600億円強、仮に生産の3割を捨てているとしても256億円強の差がある。この差額はどこに行ってしまったんだろうか?インディーズ音楽の市場規模は200億円程度あるようだけれど、この5年間でそれだけ増えた…んだろうか。ちょっと考えにくい。
理由については様々に妄想することは出来るけれども、最もシンプルに考えるのであれば、要は「音楽を買わなくなった」ということだろう。音楽がダメなのかも知れないし、不況だからかも知れないし、人は音楽を必要としなくなったのかも知れないけれども、要するに「買わなくなった」ことに違いはない。
僕は人が音楽を聴かなくなったとは思いたくない。だからそれは外したいのだけれど、もし聴きたくなってもYouTubeで探せば大体見つかるし、ものを手で持ちたいもの以外は(つまり聴きたいという理由だけでは)特に買う必要がないのもまた事実。僕だって買っている音源はそれを持ちたいから(デジタル音源含む)であって、聴きたいからだけじゃない。
「聴く」ことに対して「買う」以外の方法があまりなかった時代と、それが身近にある現代とでは環境が違う。現実問題として、YouTubeから全ての音源を撤廃することは不可能だし、そこでの著作権利用料で売上を充足するのも多分無理だと思う(著作権利用料には、音楽会社の販売に掛かるコストは含まれていない気がする)。
良いかどうかはわからないけど(ただし好きではない)、そういうことなんじゃないかな。