パソコン・PCパーツ通販ショップ – ドスパラ
理由はいくつかあるんだけれども、最終的には多少の値段の違い(1パーツ当たり1,000円くらいまで)なら大体はドスパラで買う。本当は店頭で買う方が安心できるし、すぐに手にはいるし、ものを比較しやすいんだけど職場がアキバとかならともかくなかなか買いに出掛けるのは難しいし、京都の場合は店舗で買うことがネットで買うことに比べてそれほどメリット大きいわけでもない(店舗数が少ない、品揃え良くない、値段もぼちぼち)のでそれでいいわけです。
ただまぁ、そんなドスパラですが良いところもあれば我慢できない(自分が担当者だったら直したい)部分もあったりするわけで、自分の仕事の反省も含めてその辺の感じることをまとめておきたいと思います。
ドスパラWebの良いところ
まず、良いところから。僕が利用している理由でもあります。購入履歴を一元管理できる
これが一番大きいかな。これまでに購入した商品のリストをその商品の種類毎に把握できるのが便利すぎる。表示されている内容には、商品の正式名称および型番が表示されているし、伝票と付き合わせればそれが購入当時いくらだったかも把握できる。型番とか大体覚えてなんかないし、僕の場合買った商品のスペックも大体すぐに忘れちゃう(例えばグラボのチップが何だったか毎回この購入履歴で振り返ってる。全然覚えられない。ちなみに「6600GT」でした。古いね)ので、この履歴があることでそれが随分助かってる。店舗で購入した場合でも、カードを提示しさえすれば履歴として記録してくれるので便利。
クレジット決済が使える
これも結構大きい。今どきクレジット決済が出来るのなんて当たり前じゃないのーと思いがちだけど、PCパーツの専門店だと案外やってないところも多い。技術的に障壁がある(セキュリティ的な意味で)というのもあるし、クレジット決済をすると言うことはそれの認証のための費用を店側が負担することになるので、利益幅があまり厚くないような場合、つまり安く買える店に限ってクレジット決済を使えないという傾向があると。まぁドスパラくらいの規模になってくるとそんなことはないんですけどね。
比較的安価
で、規模が大きい割に比較的安価。最安値と言うことは滅多にないけれども、大体安い方だとは思う。商品の絞り込みがしやすい(PCパーツを購入するのに向いている)
Webサイトの方に視線を移すと一番良いところはこれだと思う。PCパーツを買う場合には通常、2段階の絞り込みが必要になってくる。すなわちあるジャンルの商品について「スペック」で絞り込んだ後に「メーカー」で絞り込むというような形。これは本で言えば「著者」で絞り込んだ後に「出版社」で絞り込むようなもので他の通販ではあまり必要とされていない機能なのだけど、PCに関して言えばそれがないと不便。
例えば、Corei7のためのマザーボードを買おうとしたとき、僕の場合はマザーボードはASUSにしようと決めているので必然的にそう言う絞り込みになる。つまり「スペック」は「ソケットLGA1366」で「メーカー」は「ASUS」。普通はどちらかでしか絞り込めないので、表示数が大量になってしまって絞り込めない。その辺が上手いこと作ってあるなぁといつも思う。絞り込みのリストを2段組にしてるんだよね(パーツの種類での絞り込みも考えると3段階の絞り込みかな)。
また、その他の絞り込みオプションも「表示件数」(10/20/30/40/50)「並び替え」(カテゴリー・メーカー名順/価格の安い順/価格の高い順/新着順)「表示モード」「即納だけを表示」「在庫切れ以外を表示」(=在庫のあるもののみを表示)と豊富になっていて絞り込みやすい。スマートなインターフェイスとは言えないかも知れないけれども、これは意外によく考えられたインターフェイスだと思う。他の店舗と比べてみるとよくわかる。
ドスパラWebの悪いところ
次に悪いところ。昔っから全然改善されないところを見ると、気付いてないかやる気がないかどっちかでしょうねぇ。気付いてても外注にコスト掛けられないとかいう可能性もあるけど。買い物客としての不満点もあるし、Webデザイナとしての疑問点もあります。クレジット決済ではポイントがたまらない(自社発行カードでは貯まる)
これは昔からずっと思ってるんだけど、クレジット決済ではポイントは貯まらない。そんなせこいこと言うなよと思うんだけど、要するに認証コストを上乗せしてるってことなんだと思う。気持ちはわかるんだけど…ポイント還元って言ったってたかだか1%なんだし、認証コストの方は多分商品価格の5%とかなんだからどうせカバーできないならそんなケツの穴の小さいこと言わなきゃ良いのにと。ていうか、自社カード出すメリットって何なんだろう。それ使って購入すると発行してる会社にも何らかのバックがあるんだろうか。
送料が無料にならない
なんでもかんでも無料がいいってわけでもないけど、やっぱりWeb通販の常識としては一定価格以上買ったら送料は無料だと思うんだよね。単価が高くて梱包がかさばる場合でも、基準を上げれば問題ないんじゃないのかな。30,000円以上お買い上げの方送料無料、とか。ツクモ(現在はヤマダ電機の傘下)は3,000円以上のお買い上げで送料無料らしいよ。ヘルプ > 送料・配送について – BTOパソコン(エアロ)TSUKUMO ネットショップ
送料がわかりにくい
まぁしかし無料は無理だとしてもせめて、送料一律いくらとかにしてくれた方がわかりやすいね。内容や発送地域に応じて計算して提示するって言うやり方は、一見高くなりすぎないためのきめ細かいサービスのように思えるけど、実はそんなこと考えないんだよね、買う方は。それよりも「この店は送料500円」とかわかりやすく分類できる方を好む性質があって、計算で出された数字が妥当かどうかについてはそんなに興味がない。そう言う意味で、パソコン工房みたいな「一律630円!(ただし…)」の方が潔くて良いと思う。
送料・配送 | パソコン工房
在庫切れ商品多すぎ
Web特価とか、限定販売とかはわかる。ものによっては入荷数も少なくて、でも入荷はしていたと言うことだけは示しておきたい、そういうのは売る側の思いとして十分に理解できる。ただ表示しないだけだと、ここは品揃え悪いねっていうことになってしまうから。にしても、リストが見にくいぞ。
ここまで、通販のサービスに関する不満点。
以下はサイトの構成に関する疑問。
ログインセッションの期限が短すぎる
しばらく放置するとログインセッションが切れて再ログインが必要になる。Cookie情報を見るといくつかの情報については期限が長めに設定されているのに、1つの項目だけなぜか有効期限が30分に設定されている。その内容が何に使われているかはよくわからないけれども、とにかくこの設定が原因で30分以上放置するとログインセッションが切断されてしまうのではないかと考えられる。ただログインセッションが切れて再ログインが必要なだけなら良いのだけど、悪いことに次の問題が起きる。
ログインセッションの期限切れでカートが空になる
つまりログインしていようともカートの内容が会員情報と結びつけて保存されているわけではないということ。だから再ログインすればカートの内容が再現される…わけではなく、それらはセッションの廃棄と共に永久に葬り去られる。調べ物しながら買い物なんか出来ない。それってどうよ。さらにログインそのものにも問題がある。
ログイン画面にCaptchaがある必要がわからない
ただのログインページであって、会員登録とか攻撃の対象になるページでもないのになぜだかログインページにCaptchaがある。作った人間はCaptchaを使いたかったって言うだけで、それを採用する意味だとかそれを採用することで買い物客が負担することになるコストだとか、そう言うことに全く意識が回っていない。なんでたかだかログインするだけのページにCaptchaが必要なんだ。ログインするヤツは既に会員番号を発行されてる人間であって、アタックする必要はない。というかしたところで何も得るものはない。Captchaがあるからなんだというのだ。もう少しよく考えなさい。ショッピングカートから商品ページに戻れない。でも毎回カート画面に移動。
これは通販サイトのユーザビリティの話。個人的にはAjaxを使うなどして、画面遷移無しにカートに商品を入れるのが一番便利だと思っているのだけど、カートに入れた後のオススメ商品の訴求度合いってのも結構馬鹿にならないらしい。買い物客はそれを見せられることに鬱陶しさを感じて不平を口にしつつも、ついついクリックして買ってしまったりする。そういうわけでカート画面に遷移すること自体はすぐに否定されるようなことではないのだけど、それにしても元のページに戻れなくてどうするんだ。
ショッピングカート内でメールアドレスの確認入力をさせる意味がわからない。
カートの購入画面に進むとまず住所など購入者の情報を入力するページに進む。会員登録している場合表示されている情報は当然登録済みの情報なわけで、むしろその入力の省略こそ購入者が会員登録をする大きな理由の1つであるのだけど、なぜだかメールアドレスの確認入力(恐らく会員登録をせずに買い物するユーザー向け)だけは残っていてそこだけは入力させられる。非常に無駄。クレジット番号を毎回入力するのが面倒くさい
これは若干障壁があるので、入力を求められても仕方がないかなとも思うけどSSLで管理した会員登録システムを採用しているのであれば、これくらいやってもらいたいところ。5年前ならともかく、最近はスタンダードじゃないだろうか。クレジットの最終確認にまでCaptcha
Captcha再び。買い物の最終確認にもCaptchaが登場、入力を求められる。だから、何のためにあるんだこれは。お前、本当によく考えてここに設置してんのか、「Captcha付けました」って言いたいだけちゃうんかと小一時間問い詰めたくなる。言うまでもないけどここまで煩雑な情報入力をこなしてきてここに来てSPAMやらなんやらなわけないだろ。購入意欲を減退させてどうするんだ。
総括。
全体の評価としては、使いづらい。他のサイトも大したこと無いからかろうじて生き残ってるって言う程度のレベル。まぁPCパーツについてはかなり趣味の領域にあるし、価格による訴求度合いが大きいし(多少使いづらくても安ければ利用する)、店舗を回って購入すると言う文化がまだ根強いから良いんだと思うけどそれにしたって使いづらい。機能が多彩で行き届いてる方のドスパラでさえこんなんだから、ライバル店がきちんと投資してサイトを作り上げたらあっという間に離されるレベル。厳しいのはわかるけどもうちょっとちゃんと整備しても良いんじゃないか。
モールとしての存在感が増すAmazonには多くの専門店も参加していて、価格面でのAmazonとの差は縮まりつつあるのが現状だと思う。向こうはデファクトスタンダードと言えるインターフェイスを備えていて便利ではなくても使うのに困らないし、なにより配送料が安く上がるというメリットもある(Amazon以外の出品でも大手の場合、配送料無料を採用している会社は多い)。このままだと、何年か後にはAmazonに食われるよ。他店がやっちゃう前に早いところ整備した方が良いと思う。
ちなみにAmazonに関しては自分も結構、他人事じゃないんだよな。今まで専門的なアイテムについてはAmazonはそれほど強くないというのが一般的なとらえ方だったと思うけど、でもだんだんそうでもなくなってきてる。価格.comやその他のクチコミサイトで調べられてAmazonで買われたら手も足も出ない。早く何とかしないと…