雨の日に友人を偲ぶ。
人1人いないだけでこんなに世界が違うもんかと思う。
彼がいる場所は、ただそれだけで何かが保証されていた気がしていた。
それがメトロであれ、WORLDであれ、collageであれ、Cafe Opalであれ、京都みなみ会館であれ、最後に無言の姿を見たあの場所以外であればどこでも。
彼が亡くなってもうすぐ1年。早いものだ。
人が1人この世界からいなくなっただけで、見える世界がこんなにも変わるものかと思う。
家族でも、恋人でもなく、訃報を知らされるその日までニックネームの「BABAさん」以外の情報は一切知らなかったような、そんな友人だったのに、その彼がいなくなるだけでこんなに違うかと。
1年が経って彼のいない世界にも慣れて、思い出して涙を流すことはさすがにないけれど、それでも、彼がいればなぁと思うことはたまにある。彼がもし今いたらきっと今よりもほんのちょっぴりずつ世界は面白かったと思う。
そんなことを、考えても仕方がないんだけどね。
雨の日に、かつていた友人を偲ぶ。