交渉人としての性質。

僕は昔からお人好しなタイプで。
一般的な水準からすると、相手を許しがちって言うか、
自分の利のためにタフな交渉を粘り強くする…ってのが凄く苦手。
中東とかに旅行に行ったら、市価の5倍くらいで買わされそうな感じ。

そう言うわけで、僕自身は交渉に向いていないと自分のことを思っていたのだけど、
ふとそれとは違う考えが浮かんで。


なんていうのかなー交渉には、短期型と長期型の2つがあるんじゃないかなと。

分かりにくいと思うけど、アメリカ人とロシア人みたいな感じ?
日本やベトナムを上手く占領できなかったアメリカ人と、
中央アジアを支配下に置いて強大になったロシアの比較というか。



で、僕はどっちかというと長期型のネゴシエーターなんじゃないかなぁと。
摩擦という視点での現状の譲歩は許容して置きつつ、
自分のリズムを加える場所も探すという感じの。
ロシア人ほど、巧妙かつ粘着質には出来ないけどね。


どっちが良いとか悪いとかではないんだよね。

そういうことを言いたいんじゃなくて、交渉にも種類があって、
それぞれの種類に適した性質があるんだろと思う。



例えば僕は値引き交渉には明らかに向いてない。
その辺りの駆け引きとか、洞察力とか、押しの強さとかには、ホントに恵まれてない。
いわゆる、ここ一番の度胸とかも発揮できた試しがないな。
(土壇場の強運だったらあるかもしれない)

その代わりに、時間を掛けて複数のものを1つにまとめていくとか、
長い付き合いを維持していくためのギブアンドテイク術とか、
破砕点をこっそり補強して埋めていくとか。
そういうのも期間が長い『交渉』なんじゃないかなと。



“それぞれの役割”というポジションから来る性質では無しに、
僕個人が本来持っている性格を実生活で発揮した際に得られるものとして、
そういう要素が出てくるのかなぁと思う。

仕事ではもっと前に出たいと思うこともあるから違うけど、
実生活においては、結構そういう地味目のポジションが好きだったりもする。
イベントの演者よりボランティアスタッフになりたいし。


やりとりにおける勝ち負けとかそんなのじゃなくて、
僕の価値観に合わせるでも、相手の価値観に従うでも、中間的な妥協の産物でもなく、
新しい価値観や基準を作って人生を変えていきたいと僕は思うんだよね。

それなら、まぁ今はいいや負けておいても、
あとで帳尻合わすからーっていうね。


結果的に先方が正解なら僕も合わせて正しい方向に進んでるんだから問題ないし、
もし僕の方が正しかったんなら、修正すればいいことだしね。



なんか長期型がどうのとか定義がぼんやりしてて申し訳ないけど、
いつの間にかそんなメンタリティを身につけたみたいです。
不思議なことだけどね。

あの俺がなー