亀田の件、追記。

なんだか、微妙に今さらなんですけど、亀田興毅の試合の件。
とあるエントリに、はてなブックマークでコメントしたまま、
自分では、

『そうだなぁ、俺もちょっと先走りすぎたな、
 最終的にはこの辺が、俺的落としどころだな、』

なんて納得してたんですけど
よくよく考えたら、僕のはてブコメント読んでるヒトってわずかなわけで、
きっと僕自身も見返すことはほとんど無いわけで。
(ピンポイントでエントリを見返すことは結構あるけど、
この件がピンポイントになる可能性はほとんど無い…流行みたいもんだから)

ちらっと、追記。


気になったエントリというのは、こちらのエントリ。

新王者・亀田興毅選手、かなりコテンパンに叩かれていますね。(~~)ボクシングの採点。機械式ではないので人間の主観、感覚によってポイントの振り分けが行われる。採点基準は世界で統一されています。

ボクシングの採点がどのような基準でなされているか、
またその採点方法には、そんなスタイルがあるか、
というような視点から、今回の採点の正当性を検証しています。

で、僕が書いたコメント(8/3)は、こんな感じ。

[sports]そうそう、こういう視点を待ってたのよ。観る僕らの多くも素人だけど(僕はポイントの付け方も知りませんしね)、ちゃんと語れる有識者が(よく見る所に)少ないのも、ボクシングという競技の特徴では?

何が言いたかったかというと、
採点競技…フィギュアでも、体操でも、スキージャンプでも良いんだけど、
そういう競技にはすべからく、『採点基準』ってものがある。

そんなに格闘技に造詣が深くない、素人の僕としては、
採点も強い方(強く見えた方)が上回って当然、という思いがあったんだけど、
それはあくまで、格闘技のベクトルであって、
それを採点という形で視覚化する際には、
何らかの基準に沿って精査している、と。
(そしてもちろん、他の競技と同じく、『実態に沿っていないのではないか?』という事態もありうる)


このエントリのコメント欄でも指摘されているとおり、
実際の所は、『検証』自体はこのエントリだけでは不十分なのかもしれないけど、
(韓国ジャッジの10-10や、実際の内容との詳しい照合、など。
エントリで書くのは労力的に難しいとは思いますが…)
僕自身としては、あー俺わかってねーなー、と思ってしまったのでした。

わかってなかったのは(コメント欄でも指摘がありましたが)、
『採点にも中身がある』ってことね。


大学時代に馬場馬術で『採点され』てきた経験から言うと、
どんなにきっちり基準が決まってても、
そのジャッジの好みってのはあるんだよね。
それはある意味で、基準が曖昧であると言うことと、紙一重なんですけど、
もしこの余白を取り去ってしまったら、逆にジャッジ出来ない…というか、
良い演技に対して点を与えられないことが多いので、
ジャッジの判断に任される要素は、どうしても必要。

だからといって、この判定が正当とは思わないけど、
ありえないわけではない、と。
強く見えた方に点数を付けると言うよりも、
ジャッジそれぞれのボクシング観に従って、
優勢に見える方に1Rずつ点を付けていって、
その合計、っていう採点なんだから…紛れは起こるよな。

逆に言えば、先に挙げた採点競技と同じように、
12Rなら12R終了時点で、優勢な方に勝利を与えるっていう方式(柔道みたいに)の方が、
結果的には、わかりやすいのかも。
1Rがどうだったかとか、覚えてないもの。観客は。

もちろん、ボクシングという競技の採点方針が、
『優勢かどうか』よりも、『どれだけダメージを与えたか』であるから、
(つまり、エネルギーの残りが多い方ではなくて、消耗が少ない方を勝者にする)
柔道みたいな方式を導入するのは、問題があるんでしょうけれど。



というわけで、次戦は、
実力のある相手に、すっきりとK.O.で勝ってもらいたい。
そう思います。
はい。



あと、蛇足ですけど。

ジムの会長や、亀田の父親が、
ボクシングとは関係ない論理でなんだか色々言ってるけど、
ボクシング関係者なら、ボクシング論で反論してもらいたいなと思います。

そう言うことが出来るヒト、なんか他の競技に比べると少ない気がする。
CATVの解説のヒトとかだったらいるのかもしれないけど。
その辺、文化としてのスポーツ、そう言う面で未熟だと思うんだよなぁ…