京都には昔、市内を路面電車が走っていた。
京都に子供の頃から住んでいる人にはおなじみかもしれない。
僕はここで生まれ育ったわけではないけれども、
僕が旅行に来始めた頃…小学生?中学生の頃には、
まだ、三条通りにも路面電車(京阪京津線)が残っていた。
タクシーや、先を急ぐ乗用車が、
路面電車の通らない時間帯を把握して路面電車の線路内に進入し、
万一かち合ったときには電車がスピードを落として警笛を鳴らし、
自動車は慌てて車道へ戻る…
そんな光景が、子供心に珍しくて面白かったし、
家族内でもちょっとした衝撃だった。
その後、地下鉄東西線の開通に伴って、京阪京津線は1997年に廃止になり、
今では、京都の路面電車は嵐電(京福電鉄嵐山線)の一部区間だけになってしまった。
路面電車(トラム)情報が詳しいサイト、Le Tramによると、
京都は日本で最初にトラムが開業した都市、だそうだ。
Le Tramでは、
世界各国のトラムを研究しており、メリットも有ればデメリットもあることを指摘している。
失敗例も挙げられていて、それによると、
失敗の要因は主に、安全性、収益、効率。
事故や故障が頻発しては客も集まらない。
バスとの競合が激しければ、利益を上げられない。
効率が悪ければ(例えば都市の起伏が激しく、線路が迂回してしまって便利でないなど)
やっぱり、客は集まらない。
やはり、ロマンだけではどうにも…
しかし、そんな中、京都でもう一度トラムを走らせようと言う動きがある。
場所は、今出川。
地元の人も参加した上で、
『今出川通りに路面電車を走らせる実行委員会(今電会)』という会を作り、
その実効性について検討している。
走らせる車両は、昔ながらのスタイルではなく、ヨーロッパで主流の最新のタイプ。
バリアフリーだし、省エネルギーだし、
なにより、『新しいことを取り入れつつ古いことも守っていくのが京都』(今電会会員の言葉)
というところもある。
僕も、市街を走る路面電車をもう一度みたい。
しかし、今出川…なぜに今出川?
今出川って、本当に狭い。
タダでさえ狭いところに、トラム用に車線を割いて、大丈夫なのか?
路面電車のせいで交通が渋滞することは十分にあるだろう。
自動車の過剰さや、善し悪しの問題とは別に、現実として、あり得ることだ。
また、バス・タクシーの発達した京都に置いては、
運営会社の採算性にも疑問がある。
決して、即決して出来ることじゃない…
(シムシティでは、道路一本も作らずに線路だけで街を作るのも出来たけど)
でももし、実現して走るようになったら、良いだろうな、とは思う。
東は銀閣寺から、西は北野白梅町まで。
(橋も渡るようにするつもりらしい…百万遍以東は若干坂がきついけど)
京福電鉄に乗り入れられたら、嵐山まで行ける。
出町柳には京阪もある。烏丸には、市営地下鉄もある。
結構、便利かもしれない。
バスって、便利なようで不便だからね…(路線が多すぎてたまに乗る人には覚えられん)
プロジェクトがあまりにでかすぎて、
なんだか、実現できるのかどうか、現実感がわかないけれども、
是非、実現を。
何らかの形で、協力してみたいですね。はい。
今出川通りに路面電車を走らせる実行委員会(今電会)
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/6241/imaden.html
Le Tram
http://eurotram.web.infoseek.co.jp/jp_top.htm