筆者は、先日ここでも取り上げた受信料に関するコラムを、ITMediaに寄稿した西正氏である。
デジタル放送:
公共放送とは何か 改めて注目されるBBC一連の不祥事に端を発したNHKの受信料不払いはまだおさまっていない。この中で公共放送の役割という本質的問題が問い直されざるを得なくなっている。その視点でもう一つの世界的な規模の公共放送である英国のBBCについて、改めて注目すべき時が来ている。そのあり方に学ぶべき所は学び、日本型を貫く所は貫き通すことが肝要である。放送のジャーナリズムを語る上で不可欠なことと言えよう。【西 正】>> 記事を読む
ITMediaのコラムでは、結論がIT技術に引っ張られた感があるが、
ここでは新聞紙のコラムと言うことで、公共放送と国営放送、
言論機関と報道機関、という視点で論じられている。
(僕はどれも厳密に意識できていなかった)
NHKもBBCも、公共放送であって、国営放送ではない。
それは、政府の都合から独立しているという点でそれぞれの誇りでもあるから、
僕が前回のエントリで主張した、税金による運営というのは認めがたいもののようだ。
資金を提供されてしまったら、そこに影響力が発生してしまう。
僕はそれを、『改革を指示できる…』と書いたのだけれど、
それは良い点だけを上げているだけで、やはり公共放送としては、正しいとは言いがたい。
難しい。
毎日新聞のコラムでは、BBCが如何に言論機関としての独立性を保ち、
理想的な公共放送としてその役目を果たしているか、という点に焦点を当て、
NHKもかくあるべし、そのためには、不払いなどしている場合ではないのだよ、
と締めている。
(ただし、NHKは言論機関ではなく報道機関だけに難しい、という指摘はしている)
結局、NHKとは何なのだろう。
僕らにとって、必要なのか?
NHKがどうあるべきか、というのは彼らが決めるべきことではあるけれども、
公共放送らしからぬ運営を是正できるかは、重要なことだ。
そして同時に、『公共放送』として定義されている以上、
我々は、その料金を支払わねばならない…いかな、不満があろうとも。
本来は、払った上で是正を強く求めるのが正しい姿なのだろう…
ま、そうなんだけどさ。
正しく語ればそうなんだけどさ。
今さら、はいそうですか、とは言えねえよな。
難しい。