寄付を募集していたFireFoxの広告が遂にニューヨークタイムズに載ったようだ。
画像ではわかりにくいが、左の広告は全て寄付をしてくれた人の名前で構成されており、
それに濃淡を付けることによってマスコットの狐を浮かび上がらせている。
(Spread Firefox上で公開されているPDFファイルを拡大していくと一人一人の名前が確かに確認できる)
手法もスマートだし、非常にシンプルかつ面白い広告だと思う。
FireFoxというブラウザは、設計も洗練されているし、デザインも綺麗だし、
(WEBデザイナーとして調整が面倒だという点を除けば)僕も好きなブラウザになりつつある。
起動までのスピードを考えると、IEエンジンを使用するタブブラウザの方が圧倒的に速いので
まだメインで使う気にはならないが、何かあればわからない、そんな状態だ。
しかし、正直に言うと、この手の広告には僕自身は馴染めない。
アメリカのテクノロジー企業の性格なのか、国民性の違いなのか、
どうにも美辞麗句が添えられすぎていて、イメージも透明すぎて、
そう、ちょうど、Apple Computer の広告デザインと同じ匂いがする。
デザインされた広告の中で、多くのアーティストやエンジニアを登場させ、
洗練された人間は、Appleを選んでいる、と言う例の、アレだ。
Apple以外を選択する人間は時代遅れでダサイ、
そうした意思表示に敏感に反応する人々は、次第に信者になっていくのである。
まぁ…技術的に見ると、今さらAppleがそんなに革新的だとは思わないけどね…
(かといってMicrosoftはMicrosoftで旧いままだけどさ)
ようするに、綺麗すぎ、押しつけがましい。
あー…書いていて気付いてしまったけど、結局それは、アメリカ人の国民性だろうね。
大統領演説も、大概、綺麗で押しつけがましい。
我々は、こういう成果を上げた!そしてあなた方のために次はこれをしてあげよう!
そして国民は大熱狂するのだ。
…余計なお世話である。
そう感じてしまうと、やはり、言っていることがたとえ事実だとしても、なーんか乗り切れない。
うさんくさくはないけど、うさんくさく思ってしまう。
ビジュアル的なデザインは確かにお洒落だけど、
広告のコンセプト的なデザインとしては、やっぱり、ダサイと思う。残念だけど。
僕は、多少皮肉が効きすぎていても、
ヨーロッパ的な広告の方が好きだ。
もちろん、アメリカの広告だって面白い物はたくさんあるけどね。
PGAのCMなんて、毎年楽しみにしてるくらい、お気に入りだ。