not reject

reject:【refuse よりさらに強い態度できっぱりと断る】

ぼくにはもう、『きっぱりと断る』ものはなにもない……


僕はずっとある女の子と仲がよかった。
浮気?そうだったかもしれない。
でも、恋愛だった。僕は、気づかなかった。

僕はずっと好かれて断る接し方をしていた。
恋愛なんかしてない、つもりだった。
『友達のままでいようよ』
なんてありきたりな態度で
中途半端に仲のいいままの関係を
女の子に強いていた。

最低なヤツだ。


もうわからないくらいの何度目かに泣かせてしまう前に
僕はすべてを断ち切る決心をした…はずだった
(しかしそこでも先に心を決めていたのは彼女の方だ)
でも、『あること』が起きたとき、
何かが動いてしまった。
無視しようとしたが
しかし
もう取り返しのつかないことになっていた
残された道は…
すべてを拒絶すること、だけだった。

自分自身を説得し、
小さなコミュニケーションツールをも説得し、
すべては上手くいっているはずだった
でも、
最後の最後、それは彼女に会うはずはなかった場所、
そして、彼を連れて一緒に現れることを僕だけが察知していた場所、
フロアにすべてを置いてくるつもりだったのに、
僕が荷物を預けたのはカウンターではなくて、彼女の心だった。

馬鹿なヤツ。

一言で言えばそれだけだし、それが実際だと思う。
でも、僕の無意識の言葉は僕にラストチャンスをもたらした

ラストチャンス…

長い、長い、一週間だった
僕はまた選ぶ立場だったが選ばれる立場でもあった
行き先はみっつ
右か左か、どちらでもない
長い、一週間だった
決め手は………ない。
ただ、少なくとも、
この状態でこのまま一秒でも生きているのはいやだった

僕の選んだ選択肢は、
『どちらでもない』に近い右……



僕は泣いた
もともと感傷的な男だとはいえ
なぜ泣かなくちゃならないんだろう?
僕らは、気づいた
僕らは、付き合ってたんだよ
恋人だったんだ
みんなにも僕らにも内緒で。
別れるときに、付き合ってたんだって気づいたんだ
この、、、、一年もの間。


もう、後戻りはできない。
この先どうなるかは、まだわからない。
彼女とも別れてしまうかもしれない。

でも、もしそうなっても、
誰のせいでもない。
女の子のせいではないし、彼女のせいでも、もちろんない。
僕のせいでもないと思う
『誰かのせい』なんて言いたくない。



これを読むんだろうか。なにを考えるだろう。
なにも…


みんながもっと綺麗になって、
もっと幸せになりますように。

僕は少し疲れたから、
僕の代わりに、幸せになってください。

よろしく。


んじゃ、ね。