老害(ろうがい)とは、組織内において指導者・指導層が長期に渡って在任を続けて高齢化する一方で、円滑な世代交代が行われず、人材の若返りが阻まれるなどした結果、組織の老化・硬直化・腐敗化が進み、結果として様々な支障や弊害が発生すること。
現代では政治や大企業、経済団体などに顕著に見られ、またこれらで生じる問題が典型的な例でもある。ただし、決して近現代になって始まった問題ではなく、古代・中世においても3世紀の呉の皇帝孫権や6世紀の梁の武帝のように、長期間在位し老化と経年疲労により統治能力を失った人物がなおも在位し続けることにより問題が生じた例はある。
日本をはじめ、現在、少子高齢化社会が進展しつつある少なからぬ先進国において数多くの問題を引き起こす要因となっている。また、高齢ながらも経営や政治のトップにあり続ける人物が、自身の過去の成功体験に囚われた行動を硬直的に繰り返した結果、時代の潮流から取り残され、重大な弊害を引き起こしたり、企業や団体そのものを没落させてしまう事も見られる。また、政治にも影響力を持つ有力な経済団体や業界団体のトップが成功者としての独善的な行動・主張・要請を繰り返し、政治家の言動にまで影響を与えた結果、最終的に社会全体のひずみなどの形で悪影響が波及的かつ深刻に拡大して行く事もある。
自身の過去の成功体験に囚われた行動を硬直的に繰り返した結果、時代の潮流から取り残され、重大な弊害を引き起こしたり、企業や団体そのものを没落させてしまう
続きを読む