少し前まで、こんなことを思ってました。
チョコレートを好きなのは男よりも女の方なんだから、女が男にチョコレートをあげるって言うのはなんか違うというかむしろ逆で、男が女にあげるか、バレンタインデーで何かもらったお礼にチョコレートで返すっていう方が好みのバランスを考えると妥当じゃないんだろうか。製菓会社の戦略は間違ってるんじゃないだろうか。
でも、昨日、バレンタインデーの間にもっと違う大事なことに気付きました。
これまで考えていたバレンタインデーは、表面的なものに過ぎなかった。
違うんですよ。
チョコーレートが好きな女の子だからこそ、わざわざ男の子のためにチョコレートを買うんですよ。
もっというとね、チョコレート好きな女の子たちがバレンタインデーであることをきっかけに良いチョコレートをバンバン買って、僕ら男はそのついでに買いものかごに入れられるようなオマケのチョコレートをもらっていると言うことなんですよ。
男性に贈るというのは話のきっかけでしかなくて、実は最初から、製菓会社のターゲットは女性なんですよね。それも女性自身が欲しくなるようなものを作る。だから「自分チョコ」「友チョコ」という流れはむしろ自然だし、そっちが本線だっていう。どうせ僕ら男はそんなにチョコにこだわりはないし、味もよく解らないし、なんなら「女の子にもらう」というだけでそもそも嬉しいので。
そう考えると、バレンタインデーのマーケティング戦略って、それがどう見えるか(男性にあげるために女性がチョコレートを買う)という部分と、それが実際はどうか(チョコレート好きな女性がチョコレートに接する機会を増やす)という2つの面があって、そこに男性と女性の関係というか社会や会社やコミュニティのバランスが絡んで、すごく良く出来てます。そう設計したと言うよりは、自然とそうなったから今はそうやってるくらいのことかも知れませんが。