「ケムトレイル」を信じる?人たち

飛行機雲

最近、職場で流行ってんですよ

「ケムトレイル」とは、簡単に言うと政府・軍などの組織によって、大気中に有害物質が散布されること。それにより、さまざまな健康被害を生み出し、最終的には人口削減などを目的にしていると言われています。

……「言われています」って誰が言ってんだという感じですが、最近職場の人がこの「ケムトレイル」がお気に入りで、その話が始まると苦笑いが止まらなくて困っています。いちおう冗談めかして喋ってはいるんですけど、割とマジっぽくもあってどうしたら。コメントするわけにもいかんし。ガチだったら面倒だし。




ケムトレイルってなんなの

良識ある人であれば、「ケムトレイル」がよくある陰謀論の定型であり、取るに足らない話だと解るとは思うのですが、こういうの好きな人って存外に多いんですよね。なんかね、昔だったら、人生上手く行かないときって何でもかんでも悪霊・妖怪・悪魔のせいにしてたのが、現代だと、政府・軍・多国籍企業のせいになるみたいな感じです。

自分ではどうしようもないようなことのはけ口って、人間には必要なのよね、ストレスフルな毎日を送ってる人は特にねとか思うのですが、

……話ずれました。

それで、この「ケムトレイル」がどんなもので、現実的に考えてそれを「陰謀論」だと結論づける理由はなんなのかというのは、Wikipediaよりもニコニコ大百科の記事を読むのが解りやすいです。

ケムトレイルとは (ケムトレイルとは) [単語記事] – ニコニコ大百科

や、いいんですよ?不思議現象を陰謀に結びつけて語るのもロマンではあろうと思うので。SF小説だったらそういう設定が必要なときもあるし。でも、それがフィクションなのか、ノンフィクションなのかは、考えようねという話であります。

そもそも、高高度からものを撒くという行為の実効性以上に、「つーか自国で実験する理由なくね?」ってのがもうね、クリティカルすぎて。人口減らすのは良いけど、自分たちに影響ある可能性のあるとこでそんなことやってどうすんの?とか思うわけです。真面目に考えるのすらだるい。



トンデモの「生物濃縮」

あとね、こういう話で盛り上がっている様を見ていて思うのは、喋ってる本人が半分くらいしか信じていないとしても、盛り上げるために多少大袈裟に話すじゃないですか。あやふやな部分も断定的に話したり。

そうすると、ぼけたトンデモ話が陰謀論として純化して、それを聞いた素直な人たちは案外「へーそうなんですね」「知らなかった、怖いねー」というリアクションになってしまうんです。有害物質の生物濃縮みたいなもんで、口から口へ伝わるにつれて「ホントっぽさ」が上がっていくんですよね。

自分1人がそういうトンデモを信じるのは勝手にすれば良いんですけど、そうやって素直な人を染めていくことに関しては責任を考えるべきだよなー。まあ、良かれと思ってやってるのかも知れないですけど。なんだかなあ。