「内閣支持率」のグラフを更新しました。(2014年9月データを掲載)

内閣支持率のグラフを更新しました。

使用データ

政治意識月例調査 | NHK放送文化研究所




内閣支持率



51% → 58%。まさかこのタイミングで2014年最高支持率をたたき出すとは。周りの友人の評価とか、ネットでよく見掛ける意見とかを考えると「安倍さんは国民にそっぽ向かれてる」という実感に至ることもあるのですけど、数字で見る限り、「安倍さんは国民に支持されてる」というのがよくわかります。反安倍の印象が強いのは、その手のキャンペーンを張っている人の「安倍だからダメ」的な主張が強烈だからでしょうね。と同時に、そうした「ノイジーマイノリティ」の意見に耳を傾ける人はごく少数だってことなんだろうと思いますけど。

個人的にはもっと上手くやる方法はあるだろうという意味で安倍さんの外交方針その他には賛同していませんが、経済をなんとか回復基調に乗せたこと(民主党時代の弱腰では無理だったと思います)、韓国・中国を除く諸外国と割と上手くコミュニケーションを取って継続的な関係を築いていること、その上で安全保障について国民が議論するレベルまで具体的な方針を示そうとしていること(今まではそれ自体タブーとされてきたか、もっとこっそり行われていた感。法制化せずに内部規定で何とかするとか)など、評価出来る部分はあるなあと思っています。大きな問題が起きなければ、あと数年総理大臣を務めて頂き、然るべきタイミングで次の方にバトンタッチしていただければと。


……それにしても、「安倍死ね」的な勢いで安倍首相の方針や政治理念、ないしは個人を激烈に批判している人というのはなんなんだろうという思いはあります。原発1つ取ってみても、原発推進路線は「オイルショックに対する恐怖心」と「原発利権」からなる自民党と官僚と東京電力の複合的な問題であるのに、それを安倍批判に帰結させるのはどうもなんか違う。外交問題だって相手のあることだし、安全保障あたりは長年の議論を経てようやく形になっただけで安倍さんの個人的な政治理念ってだけじゃないし、そうした議論を全部安倍さんに責任を負わせるのはやっぱりおかしい。むしろ安倍さんをスケープゴート化しようとしてるんじゃないかとさえ勘ぐってしまうのですよねえ。

まあ、そういうよく分かんないけど怖いから首相と与党叩いとくわーみたいな人が、一部の人たちに支持されてるのも事実なんで、社会現象として需要はあるんだろうなとは思うんですけどね。ただ、そういう人を支持しない人が、メディアに騙されてるとか、真実を知らないアホとか、そういうのは違うとは思います。結構、みんな色んなこと考えて生きてますよね。割合、メディアが書いていることを踏まえて自分なりに情報を集めて判断してる気もしますしね。



政党支持率



自民党が40%台復帰、公明党と共産党が微増、他は減。一時、第3勢力の核になりそうなところまで行っていた「みんなの党」はついに支持率0.0%になってしまいました。もうコレはダメだろうなあ。「日本維新の会」から分かれた「次世代の党」の支持率も早消え入り寸前。少し前まではかつての「新進党」ばりの結集を的なことが言われてた気がしますが、自民、民主、公明、日本維新、共産、社会を除いた諸派を束ねても0.8%にしかならず、日本維新、社会を加えても2%で共産党にすら届かない有様では……まあ、わかりやすい党首を添えてわかりやすい方針のもと結党すれば、まだまだ盛り返せるのかも知れませんが。

個人的には与党の支持率は多くても30%くらいで、諸派が並び立つ連立政権が良いと思ってるんですけど、なかなか上手く行きませんね。日本人の性格に合ってないんでしょうか。連立政権は政策調整が難しく安定性は欠けるかも知れないけれど、議論が表に出るだけ良いんじゃないかと。与党の支持率が高ければ政策調整が行われない……のではなくて、得てして党内の駆け引きで政策調整が行われてしまって公に議論が行われないんですよね。昔の自民党は党内に与野党がいる状態でしたからね。


追記:「日本維新の会」のグラフについて

法的には旧「日本維新の会」が解散して新しい「日本維新の会」と「次世代の党」が出来たのですが、実質的に新「日本維新の会」が旧「日本維新の会」を引き継いでいると考え、この連載では便宜上新旧「日本維新の会」を同じグラフにて支持率推移を記すことにしています。