褒められたくないことだってある

誰がどう見てもださくて、あからさまなパクリの切り貼りみたいなデザインを、強引に押しつけられてしばらく抵抗するものの「クライアント」には逆らえないからそれを飲んで言うとおりに絵を描く。その作業している時間の苦痛さかげんといったらない。それで飯食ってるんじゃねーかと言われればそうなのだけど、その理屈で苦痛が減るわけじゃない。

しかもそれに輪を掛けて苦痛なのは、その、自分がクソみたいだと思っているデザインが、「そのデザインは誰が持ってきたものだったのか」という部分が記憶から消えて以降は「僕のデザイン」になるということ。僕がした訳じゃないのに、関わった人間の中で特定できるのが僕だけならそれは僕の仕事になる。それがたまらなく嫌だ。

その上、それをその元提案者に「上手く(再現)できた」なんて褒められたりでもしたら、もう口の中は苦いもので一杯になる。冗談じゃない。こんなものを作らされた上に良い仕事したなんて言われたくない。むしろ死にたい。



…たぶん、

  • 仕事でしたことと自分とを結びつけすぎている(仕事は仕事であって自分の作品ではない、こともある)
  • 仕事でするならそれくらいみんなやってるという割り切りが足りない(サラリーマンなんだし)

ということ何だろうけど、僕は嫌だ。

そんなものを自分の実績に入れたくないし、褒められたくもない。