「して欲しい」というよりも「なった方が良いんじゃないの」的な話なんですけれども。
先日、彼女の親友が奈良から遊びに来たので3人でベトナム料理を食べに行ったんですよ。時間は少し遅くなってしまって13時半くらい。以前も一度お昼に食べに来たことがあって美味しかったので行ってみたんですが、入ってみるといつもいる従業員のお姉さんがいない。ていうか人がいない。お客さんは僕らの他にカップルが一組。ホールは厨房からご主人?が出てきてやっている。そんな感じ。
で、席に座ったんですがなんか違う。雰囲気が違う。隣のカップルもなぜか無言。
なんなんだ…?と思いつつ注文したらすぐに解りました。
ご主人の態度が半端無く悪い。That’s all。
接客したことがないのか人が苦手なのか虫の居所が悪いのかよく解りませんが、最近あんまり見ない接客。客の言うことに答えない、無言でメモを取る、無造作に水をおく、全体的に面倒くさそう。接客態度と味は関係ないですし(その日も料理は大変美味しかったです)、そういう店だと知っていれば別に驚かないんですけど、前回の記憶が凄く良かったもんだからもの凄くがっかりしました。残念すぎる。
なんかあったんですか?と聞くのもあれなので黙って店を出たんですけど、例え緊急事態でそういうことになっていたんだとしてもやっぱり何とか出来ないとダメだと思うのですよね。普段の店の雰囲気は、センスの良い調度、気持ちの良い接客、美味しい料理、なんだから。自分で1人で店を開けるのだったら、せめていつもの雰囲気を壊さないように最低限の接客くらいすべきだと思うんですよねぇ。味だけじゃなくて。
いやむしろ、出来ないんだったら臨時休業して良いと思うのですよ。僕らが店で味わうのは「舌に載せるもの」だけじゃないんですし。店の「味」を提供できない状態で店を開けちゃうのはどうかと。
そして、ブーメランは返ってくる
ていうようなことがあって、まぁ事情もあったんだろうし店の名前出して書いても仕方がないしと思って放置していました、が、ある話題を友達としていてふと思い出したので書いてみました。友達としていた話。
僕は零細企業で内製をしている人間なのでIT業界の常識には本当に疎いのだけど、彼の周辺ではやはり不景気で仕事が全体的に減ってきているとのこと。特に実際のコーディングを行う「下流」部分においてはそれが顕著で、対照的に設計や企画を担当する「上流」部分は多忙な状況だそうです。そうなのか。んで「上流」がなぜ多忙なのかと言えば人手が足りない、なぜ人手が足りないかと言えばなかなかなれないからとのこと。プログラムに関する知識だけでなく、コミュニケーション能力や統率力など複数の能力が必要とされるのに加えて、希望しても「実務経験が足りない」と言われる割に実務経験を積むための方法がないから、だそうです。そうかー。
それぞれ専門職でキャリアの切り替えには資格なり試験なり転職なりが必要(アメリカではそうなんだっけ?)というのであればわかるんだけれども、日本みたいに連続しているキャリアでそれだとなんかあんまりだなぁ。
技術者とコミュニケーション能力
ただ実際問題として、コーダーとかプログラマとかにコミュニケーション能力がない人がいるのも事実でありまして。例えば僕は特にプライベートではコミュニケーション能力がないとは全く思わないのだけれども、仕事の話になるとコミュニケーション能力があるとは言い難くて、出来れば自分の作業に没頭していたい(ミーティングはきちんとスケジューリングされていて欲しいなど)と思う人間なのですよね。そんな態度のままでチームを統率なんかできるわけはないのだけれども、しかし一方で、その態度のままでは軋轢を生むし、スムースにことが流れていくためには周りの協力を求めることになるし、
そう、要するにさ、ベトナム料理屋のご主人と同じなんだよね。
自分には必要ないと決めつけるな、という話。仕事をしていてその部品に専念できるなんて思うなと。
自分の仕事に専念していればいいほど偉くもない
伝統工芸の職人とか換えのきかない人材ならともかくとして、技術者の99%は残念ながらスペアがいる存在なんだよね…もちろん僕も。誰しも学習すれば学べる共通言語としてプログラムが規定されてるんだからさ、そっちのが自然だし。コミュニケーション能力が無いのは仕方がないけど、要らないとかコミュニケーションしたくないとか思うのは間違ってるなぁと。自分一人で物事が動いているわけではなくて、そう見えたとしても結局は周りとの関係の中で仕事が生まれて、そして自分がいるわけだから。
それと自分の作業とをどうバランス取っていくかというのはなかなか難しいんだけどね…