僕らの出来ること

日本は、現実的に見れば、世界的には珍しい、『無信教の国』だ。
もちろん、3大宗教、仏教、キリスト、イスラム、の信者もいるし、
神道もあるし、それ以外の宗教も、新興宗教もある、
でも、国民の大部分は、いわゆる無信教、言ってみれば、
境界無く、様々な神を信仰する、多神教の人々だ。
(そもそも、仏教と神道はそういう性格ではあるけれども)

このことは、実は、世界では重要なことだ。
先進国でそんな国は無い。
日本が、イスラム世界でそれほど反感を持たれず、
ここまで、イラン情勢に関与しているにもかかわらず、
テロも受けず、自衛隊に死者も出さず、
比較的平和に過ごせているのは、そういう特質に依るものだと思う。
日本には、こと宗教的に見て、特に色がない。
全てを自分色に染めたいと願う宗教者から見ても、
こういう国は、ある種特別な安心感を与えているんじゃないだろうか。

そうは言っても、今世界でもっとも強力なキリスト教、アメリカに与すことで、
日本という国の印象は徐々に変わっていってしまっているが…
(そもそも、日本政府は日本の特殊性を自覚し無さ過ぎるような気がする)
この世界で日本が出来ることは、
金を出すこと以外にも、まだあると思う。

そういうことこそが、
現代の日本人に誇りをもたらすのだと思うのだが…