テーブルに女がひとり。
磨き上げたグラスをひとつ用意する。
あらかじめ、程良く冷やしておき、タイミングを見計らって栓を抜く。
初めはほんの少し。
まず、目で楽しみ、
次に手のひらで回して香りを楽しむ。
ゆっくり、口に含める。
もちろん気に入らなければ、その時点で
変更を希望しても良い。
気に入れば、グラスに注いでもらう。
慌てず、ゆっくりと、
多すぎず、少なすぎない量を注ぐ。
美しさを表す色、質感、
香り、味、そして雰囲気との相性、
その全てを楽しむ。
ただし、酔いすぎない程度に。
男なんて、そんなもんである。