イチローがついにメジャーの年間安打記録を更新!
コレについて多くのblogで書かれるだろうけど構うもんかーとにかく記録しておく。
タイ記録まで後1本として地元シアトルに戻ったマリナーズ。
チームは圧倒的な最下位でもう楽しみはイチローしかない、いやむしろ
イチローさえいればもうなんだっていい、そういう雰囲気。
そんな中、第1打席であっさりと記録に並ぶと、
続く第2打席で、これまたあっさりと記録更新。
プレッシャーはあったと思う、昨日なんて、あのイチローが
ベンチの中で落ち着かないこと、落ち着かないこと。
緊張半分、わくわくしている半分。
小学生みたいだった。
それにしてもなんとまぁ、あっさりと更新するんだろうね、この人は…
いつだってそうだ、王手、とか言ってる間にすぐに通過しちゃってる。
凄いなぁ…
仕事中で、あいにくリアルタイムでは見れなかったけど(テキスト速報のみ)
凄いとしか言いようがない。
絶対に、まぐれとか、たまたまでは出来ない記録だもんね。
たゆまぬ努力と、才能と、そして幸運。
そんなイチローにスタンディング・オベーションを。
1920-30年代の記録の背景には、ニグロリーグの存在もあったようだ。
ニグロリーグとは、またアメリカ野球が白人のみで行われていた頃、黒人のためのリーグとして結成された、黒人差別を象徴するリーグ。黒人だけではなく、有色人種も参加しており、過去には日本人らしき選手が在籍した記録もあるそうだ(参考:アメリカ野球史の空白を埋める…ニグロ・リーグ大研究)
今現在のメジャーリーグに人種比率を考えると、NBAほどではないにしても、かなり非白人が多いのは事実。黒人だけにとどまらず、メキシコ人、ラテン系、アジア系と人種は様々。人種が様々と言うことは、才能を集める範囲が広がったということでもあり、才能の平均値が上がっているということでもある。一口に当時のニグロリーグのレベルが高かったとは言えないと思うが、身体能力などを考えれば、決して白人だけのメジャーリーグが『ベスト』ではなかったと思う。
もちろん、記録について語るのであれば、いつでもそうした時代背景の特殊性や、野球戦術の移り変わりを考慮しなければならない。例えば、今の戦術で有ればサイヤングのように500勝を超える記録を生み出すのは不可能だ。例えば年間20勝(現在の年間勝利数のほぼ上限)を20年間(現在のキャリアのほぼ上限)続けたとしても、400勝にしかならない。まさにレジェンドな記録としか言いようがない。しかし、たとえそれがレジェンドであったとしても、それ以降の記録を例えば『60年代以降で最高の勝ち数を上げた…』と言ったような言い方で、ベストだ、という言い方はされない。あくまでベストは、サイヤングの記録であり、依然として燦然と輝く記録であり、それが彼に対する尊敬の意であり、誇りなのだと思う。
イチローのうち立てた、『年間最多安打』を考えるに…サイヤングほど『原因』が明確ではないから、レジェンドな記録、とは言えそうにない、実際に、240安打まではウェード・ボッグス(レッドソックス/1985)、ダリン・アースタード(エンゼルス/2000)などが近年も到達している。しかし240本を超えるレベルで、と言うと…イチローを除けばやはり全て戦前の記録だし、近づくことは出来ても更新は全く不可能な記録と言わざるを得ない。しかも、ジョージ・シスラー以外は全て、『キャリア最高の記録』なのだ。そういう意味で、イチローは、キャリアで240本を2度超えた2人目の選手、ということも出来るだろう。そして彼なら、3度目もあるかもしれない。
彼のキャリアは『まだ始まったばかり』だ。これからも、本当に楽しみだ。
Bye, George! Ichiro sets new mark(MLB)