LEAVES

MUTTERを書くにあたり、
そのメモというか、ネタ帳というか…そうなっている一連の下書きがある、
メディアはネット上だったり、紙だったりするが
いずれにしても、いずれにしろそれは完成形ではなくて、あくまで下書き、
情景や、心情を書き留めたもの。
それを僕はいつからか、『LEAVES』と呼んでいる。

木を見て森を見ずという言葉が指し示すとおり、
僕らはしばしば、些末なことにとらわれすぎるあまり、
物事の全体を見ることが出来なくなる。
かといって、その『些末なこと』が間違っているとは限らず、
風景画を描くときに、片隅に写るだけの少女のブローチから写実していくのも
それはそれでひとつの手法ではある。

僕らの生きている世界を、一つの大きな木にたとえよう。
それはきっと、『世界樹』と呼ばれるような木なのだろうし、
エコトノハのような形のものなのかもしれない、
いずれにしろ、僕らの知っているのは所詮、一つの枝であったり、芽であったり。
または、一つの葉でしかない。
正しい、正しくないによらず、結局、
それだけしか見えない、僕らはそれだけの存在でしかない。

であるならば、その、自分の見える範囲、
それがたとえたった一枚の葉であったとしても、
そこから、僕らの樹を描き出そう、それが僕が
長い間、してきたことなんだろうと思う。
結局、葉一枚でさえ、綺麗に描き出せているか自信はないけど…
きっと僕は、こうやって生きていく。