at random

思っていることを
誰彼構わず取り敢えず『当てて』みる。
意外に鋭い返答があるかもしれない。
そういうことを、たまに考える。
たとえば、自分よりかなり年下の女の子に、
結婚について聞いてみる。
聞いてみている時点で、僕は全く何も期待していない。
と同時に、わかるわけがない、とも思っていない。
全く、真っ平らで、空っぽの状態で、
彼女の発する言葉を聞く。

この場合重要なのは彼女の言葉ではなく…
(相手には申し訳ないけども)
その言葉に僕が何を思うか、である。
先ほどの例では、彼女から返ってきた言葉は、
非常にシンプルで、素直な言葉だった。
僕だったら、その言葉の後に、
『それはわかってるんだけど、なかなか…』
なんてつけてしまいそうな言葉を、
少し考えた後で、すらりと、言った。

僕は、余計なことを思わず、言わず、
そうだよね、と思い、
『そうだよね』、と返した。
ある程度予想できた答えだったが、
実際に、意図を持って言われると、違う。

僕の問題について、一番の当事者である僕は
それ故に、あまりに多くの状況を知りすぎている。
それら全てを理解してもらった上での言葉、
というのも求めてはいるが、
それだけでは疲れてしまう。飽きる。
それらを意識しない、
自由でシンプルな言葉、も、求めている。

誰でも、いつでも、いい、と言うわけではない。
でも、僕は不意に、誰かを選ぶ。
それが誰か、は、
今のところ、決まっていない。