SELECTED Mutter August 23, 2003 すくい上げた砂は 一瞬の笑顔だけを残して 指の間から滑り落ちていった 強く握りしめようとした瞬間 すり抜けていった あの夜の僕の選択は 否定しないことは肯定にならない と、僕に学ばせただけだった 砂はそのまま 静かに海辺に落ちて もう、見わけもつかない。