with Nobody

“誰にも会いたくない”という感情を、
ブルーにならずに受け止めている。
悪く言えば、
『へー、そう』
というような半ば他人事のように
また、
『ま、そのうちなんとかなるよ』
というすこし余裕のある
そんな顔が見える。

26歳になってからの一連の心の動きは、
言葉では上手く説明できないが、
全て連動したもので、
僕の中ではくっきりとしている。

決して醒めているわけではない。
だが、自分自身の一挙手一投足、
自分を含めた人間の言動に対して、
不用意に焦らなくなった。
鈍感ではなくて、慌てることなく、
きちんと受け止められるような気がする。

かちんとくる発言や勘違い発言には
相変わらずすぐに感情的になるけど。
それにしても、焦っているわけではない。

これが、『諦め』ではないことを願う。
今の自分が、安定を非常に求めていることはよく分かる。
だが、まだそれを得ていないし、
得るべきものもない、
今ここで安定してしまっては
僕には何もない。

僕は歩いている。
が、立ち止まって花を愛でたり、
寄り道をして雑談を交わしたりすることを
忘れたわけじゃない。

僕は生きていく。