「プチトマト」と商標について

枝付きトマト 平野レミさんの「今日の料理 70分生放送」内での発言に関連して。

という話なんですが、実際のところは実はちょっと違います。

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2つの「久米仙」に関するお話

泡盛 八重泉 泡盛を買おうと思ってみてるとき、面白いことに気付きました。 「久米仙」て2種類あるんですね。 1つは「株式会社 久米島の久米仙」の「久米島の久米仙」。 もう1つは「株式会社 久米仙酒造」の「久米仙」。 「久米島の久米仙」には登録商標のRマークが付いてて、これ絶対揉めてるよなーと思いつつ、友人に調べてもらったらこんな回答が。

久米仙、調べてみたけど、特に面白い話は見当たらなかった。 商標的には、久米島の久米仙が古くから「久米仙」を持ってて、久米仙酒造は、「那覇久米仙」「本家久米仙」を取ろうとしたけど、「久米仙」があるから拒絶され、結局、久米仙の文字を含む登録で持ってるのは、「久米仙酒造株式会社」と、「久米仙酒造 くろ」のみ。

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これまでに注目した商標がどうなったか振り返ってみた(「Perl」「東方プロジェクト」「北畠徹也」…など)

個人的にとても興味を持っている「商標」の話。利害関係が絡んで面白い話になりがちということもあり、気になる案件があったら友人に聞いたり自分で調べたりして参考資料としてまとめてきました。 Perlの商標の件について業界の友人に聞いてみた | mutter 「東方プロジェクト」の商標出願について | mutter そんなことより本家「Perl」の商標、拒絶査定が確定してるぞ(不服審判中?) | mutter テラ・インターナショナル社の「Perl」商標の取り消しが決定(商標取得自体はまだ) | mutter 「東方プロジェクト」の商標の話のまとめ(追記・訂正あり) | mutter 他の件で調べ物するついでに気になって久しぶりにいろいろと調べてみたらば結構状況が変わっていたので改めてまとめ直してみます。というわけでこの話題、恒例の注意書き。

この記事は商標に詳しい友人から継続的に聞いている商標に関する話を元に、調査を行ってまとめたものです。商標についてはとても興味を持っていますが僕自身は商標に関する仕事には就いていませんし、資格も所持していません。また商標の登録については特許庁の審判官の判断の占めるウェイトが大きく、また時代によって解釈も変わるので、ここに書かれた情報のうち、事実の確認でない、解釈を含む部分については法律上の正しさを保証できません。その辺ご了承の上読んでくださいまし。

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「東方プロジェクト」の商標の話のまとめ(追記・訂正あり)

この記事は商標に詳しい友人から継続的に聞いている商標に関する話を元に、調査を行ってまとめたものです。商標についてはとても興味を持っていますが僕自身は商標に関する仕事には就いていませんし、資格も所持していません。また商標の登録については特許庁の審判官の判断の占めるウェイトが大きく、また時代によって解釈も変わるので、ここに書かれた情報のうち、事実の確認でない、解釈を含む部分については法律上の正しさを保証できません。その辺ご了承の上読んでくださいまし。
いろいろと話が動いたらしいのでこの記事の続きを書きますよ。 「東方プロジェクト」の商標出願について | mutter

これまでのまとめ

上の記事を書いた段階では、金子浩二さんという方が「東方プロジェクト」という名前の単語を図表付きで商標出願したということと、いわゆる東方プロジェクトの作者であるZUNさん(本名:太田順也さん)が「東方プロジェクト」という単語を商標出願したというところまで話が進んでいました。当時金子さんの出願は不備があったためか差し戻しになっていましたが、現在の状況はと言うと…商標の出願は認められ商標として登録されました。 04_02_01.jpg

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テラ・インターナショナル社の「Perl」商標の取り消しが決定(商標取得自体はまだ)

ひとまず、おめでとうございます。 今回の件に尽力されたプログラマの1人、小飼弾さんの言葉を引用させていただきます。

404 Blog Not Found:Perlの登録商標について – Perl belongs to us

Perl does not belong to any one of you, or me, or Mr. Tetsuya Kitahata or his company. It does not belong to even Larry Wall himself. Perl belongs to ALL OF US. And I am gratified to find it is now officially acknowledged in Japan.

異議申し立てに関する特許庁の決定はここで読めます。 http://www1.ipdl.inpit.go.jp/JJ0/htmldata/H/2/2/_/9/0/0/1/422900199_001.html ざっくりまとめると、
  • 指定された役務での「Perl」の出自が出願人にないのは明らか
  • 関連性としてみても、出願人に特別関連性があるとは認められない
  • そういう理由で取り消すけど良い?って一応聞いたけど反論ないんで取り消します。決定ね。
  • あと、商標権者(代表取締役 北畠徹也)はいろいろアレなことやってるんでブラックリストに入れておきますね
そんな感じ。まぁねぇ、当然ですよねぇ。 2010年に7月14日に請求して、取り消しを通知したのが翌2011年2月9日、決定が同年8月1日。時間掛かりすぎなんじゃあ!と思うけど、そういうものなんでしょうねぇ。大変な作業ですね。本当に。イライラしたって始まりませんもんね。ともあれ、心配ごとなく利用できるようになって本当に良かったです。 本件に携わった皆さん、本当にお疲れさまでした!GJ!

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そんなことより本家「Perl」の商標、拒絶査定が確定してるぞ(不服審判中?)

「東方プロジェクト」の商標登録申請でまとめてて思い出したので調べたらこんなことになってた。 ↓ 前回あった「拒絶理由通知書」が審査結果だったのに対し、 「拒絶査定」は最終判断。 つまり、Perlの国際商標は日本では認められなくなりました。 おいwww まぁ別に登録できなかったからと言って何かあるわけじゃないんだがしかし。 どうすんだこれ。

関連

Perlの商標の件について業界の友人に聞いてみた – nplll

追記

よく見たら、
査定種別(拒絶査定) 審判
となってて、「審判情報」が設定されてるから、現在、不服審判中かも知れないですね。 審査の結果が出ると、「審判情報」フレームに結果が残るみたい(現在は公開情報無し)。
  • 2011年1月25日付 拒絶査定
    • 拒絶査定の謄本の送達日から3ヶ月が経過するまでなら、拒絶査定不服審判を請求することができる
  • 2011年4月25日付 拒絶査定不服審判が請求
…粘るなぁ。

参考

特許電子図書館の活用術-経過情報を確認しよう!

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【速報】ヤクルト容器の立体商標、認められる。

姉さん、事件です!

乳酸菌飲料ヤクルトの容器を立体商標として登録しなかった特許庁の審決を取り消すよう、ヤクルト本社(東京都港区)が求めた訴訟の判決が16日、知財高裁であった。中野哲弘裁判長は「ヤクルトの文字がなくても、形状のみで商品識別力を獲得している」と認め、審決取り消しを言い渡した。
 
いやまぁ、わかる人にしかわからないんでアレですけど、これはかなり大ニュースなんじゃないでしょうかね?

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