【今日のニュースから】最近の日本人サッカー選手の海外移籍が凄まじい

なぜ東京五輪世代の海外移籍が急増しているのか?(THE PAGE) – Yahoo!ニュース

このオフはともに22歳のDF中山雄太が柏レイソルからPECズヴォレ(オランダ)へ、DF板倉滉が川崎フロンターレからマンチェスター・シティへそれぞれ完全移籍。イギリスでの労働許可証を取得できない関係で、直後にFCフローニンゲン(オランダ)へ期限付き移籍した板倉はMF堂安律とチームメイトになった。

 東京オリンピックに臨む、森保一監督に率いられる日本代表への招集歴はないが、レイソルからは21歳のMF安西海人がSCブラガ(ポルトガル)へ完全移籍。U-18に所属していた期待の18歳、身長193cmの大型GK小久保玲央ブライアンも、ベンフィカ(ポルトガル)へ完全移籍している。

(中略)

 U-19日本代表でキャプテンを務めた経験をもつ、20歳になったばかりのMF齊藤未月は、練習参加の先にこんな青写真を描いている。
「湘南ベルマーレから他のJクラブへ移籍する選択肢はありませんけど、東京オリンピックの前にヨーロッパへ移籍する選択肢は持っていたい」
 オファーには発展しなかったものの、すでに2017シーズンのオフにブンデスリーガのマインツ、オランダのユトレヒトの練習に参加。昨夏には高卒ルーキーのMF新井光も、スペインのエイバルの練習に参加している。




先日のアジアカップではついに日本代表のスタメンが全員「海外組」になりましたが、その1つ下の世代でも海外移籍が加速しています。しかもただの「体験留学」みたいな感じではなくて、中島や堂安や富安のように早くも実績を残して次のステップアップを狙う、かつての本田のようなレベルで活躍していて、海外所属の選手が珍しかった時代とは隔世の感があります。すごい。


愛読しているサッカー漫画「GIANT KILLING」でも今ちょうどアジアカップを戦っているところなんですが、漫画の中のフィクションの世界がリアルの世界に追いつかれ、追い抜かれています。連載当時は、複数の海外組(SBに1人、MFに2人、FWに1人かな)が合宿途中から日本代表チームに合流するという表現がリアルにおいても「日本代表の最新の姿」だったんですが、もはやそれも懐かしいと感じるようになってしまいました。オリンピック代表チームでも「海外から合流」というのが今や普通になってきていて、今なら椿や窪田には海外移籍のオファーが届いているかもしれません。

プロ野球のMLB移籍はこのところ下火ですが、次から次へと若い世代が台頭するサッカーの状況を見ていると、新しい才能が生まれるための下地として、ある程度のレベルの選手がより高いレベルの(多くの場合は海外の)リーグに移籍するというのはあるなあと思います。「レベルが下がる」「若手が枯渇する」という意見もあるけれど、移籍した若手全員が海外で活躍出来るわけではないし、経験を得て日本に戻ってきた選手が、日本で活躍し続けた選手、これから海外に行く選手たちと上手く馴染んで行けば、より面白い状況になるんじゃないかなと。やっぱり海外でプレーしている選手は戦術の引き出しが多いよね、と代表戦見ていても思うし。


結局のところ、こういう若手が活躍する状況になったのも、JリーグとJリーグの各チームがそれぞれに育成に力を入れて来たからであって、決して偶然ではないですよね。1人の天才が偶然生まれることはあるけれど、複数の秀才が同時に生まれたらそれはきっと必然なんじゃないかな。場当たり的ではなく、先を見据えて足下からきちんと積み重ねていく、そのことの大事さを教えてくれるような気がします。ほんとすごい。