読み方を間違えて覚えていた単語たちと社会との接点



「得心」

最近で言うと、「得心」。

「よくわかって承知すること。納得すること。」ぐらいの意味なんですけど、僕はなぜかこれを「えしん」だと思って読んでました。正しい読み方は「とくしん」。あんまり普段日常会話で使う単語ではないから、誰かに間違って言ってしまったことはないと思うけれど、でも「とくしん」じゃあ読み方として普通すぎるんじゃないかと勝手に思ってたんですよね。あ、それかもしくは「会得」からの連想……とおもったけど、ここでも「得」は「とく」だったわ。「え」は「会」の方じゃないか。あれ。



「地面師」

最近でもうひとつは「地面師」。あれですね、自分のものじゃない土地を自分のものだと偽って売り飛ばしちゃうやつです。少し前に話題になってましたが、実際の土地所有者と似たような背格好、年齢、性別の人を連れてこられたら信用してしまうかも。

で、これの読み方は「じめんし」。じめんを扱うんだから当然と言えば当然なんですが僕はずっと「じづらし」だと思ってました。ニュースなんかでは「詐欺グループ」と呼ぶだけで、「じめんし」という読みは出てこないからなあ。


「名代」

「名代」も読めなかったなー。
よくうどん屋とかの看板に書いてあるヤツ。

nadai.jpg
http://blog.livedoor.jp/go_backdrop/archives/51921463.html


これについては読み方が色々あります。主なものは「みょうだい」「なしろ」「なだい」などで、この場合は「なだい」。シンプルに「名物」くらいの意味らしいです。wikipediaの曖昧さ回避によると

名代 – Wikipedia

この項目では、部民制における名代(なしろ)について説明しています。
・有名で評判の高いという意味の名代(なだい)については「名物」をご覧ください。
・江戸時代の興行権利者という意味の名代(なだい)については「櫓主」をご覧ください。
・誰かの代わりを意味する名代(みょうだい)については「代理」をご覧ください。


だそうで。

僕はそれまで「みょうだい」と読んでいて、自店の名前代わりになるほどのメニューみたいなことなんかなと思ってたんだけど、違った。自分に都合良く解釈するもんなあ(笑)


音を介する社会との接点

人は文章を読んだり話を聞いたり会話したりしていく中で自然に単語の意味や読み方を学んでいくものだと思うんですが、時々なぜかこういうのがあって自分でもびっくりします。テキストを打ち込んでいるときに変換しようとしても全然変換されなくて、初めて自分が読み方間違ってたことを知るって言うね。恐らく、今まで会話やテキストの中で1回も出てきたことがなかったんだろうなあ。もちろん国語の勉強でもそういうのは学んでいくけれど、国語で出てくる単語なんてごくわずかでしかないわけだし、こういうのは経験ですよね。ひとえに。専門に勉強すれば別だけど。

黙っても字だけ読んでれば社会のことはわかる……と思ってしまいがちだけど、こういう「音で捉えないと間違える」というのは、実際に触れてみないとわからないことがあるという良い例かなあと思います。勉強にせよテレビにせよ仕事にせよ、社会との接点の多さがこういう勘違いを減らすことになるのかもなあと。


そんなことをちょっと思いました。