ランニングのピッチと歩幅とタイムの関係

runner ジョギング jogging
自転車のスピードを決めるのがケイデンスとギア比であるのと同様に、ランニング時の速度を決めるのもピッチと歩幅です。ランナーの筋力や柔軟性、必要する距離などによってこのバランスは変わり、ピッチを上げることをより目指すのがピッチ走法、歩幅を広げることを目指すのがストライド走法です。どちらを採用するかは好みもありますし、どちらにもメリット・デメリットはあるのですが、個人的には歩幅を広げれば広げるほど筋力が必要になり、長い距離を走る上では不向きなような気がします。体がまだ温まっていない走り始めではピッチを上げずに歩幅広めで走る方が楽なのですが、体が動き始めてしまえば、ピッチを維持するように努めつつ、歩幅は余り広げ過ぎないようにするほうが楽です。


僕の場合まだまだランナーとしてはよくて中級者程度なので、ピッチも歩幅もまだまだ改善の余地があります。その中で最近1年くらいずっと取り組んできたのが、ピッチを上げること。それ以前のピッチは165spmぐらいでしたが、最近は180spmから185spmぐらいで走るようにしています(jogの日は除く)。最初は歩幅のコントロールが上手く出来なくてしんどかった(広い歩幅のままピッチを上げようとしてしまっていた)ですが、今は最初の2kmを過ぎたあとはおおよそ180spmくらいで維持できるようになってきました。



一方でこれ以上にタイムを縮めるのであれば、少しずつ歩幅を広げるようにする必要がありそうです。もし180spmを維持したまま歩幅を1メートルから1センチ広げるとどうなるでしょうか。

歩幅1メートルの場合フルマラソンを走り切るには42,195歩必要なので、掛かる時間は234.41分、つまり3時間54分25秒になります。

次に歩幅1.01メートルの場合は41,777歩必要です。掛かる時間は232.09分、つまり3時間52分5秒。歩幅を1センチ伸ばすことで2分20秒タイムが縮まりました。

これは5センチなら11分40秒、10センチなら23分20秒縮まると言うことでもあります。フルマラソン時の平均値を上げるというのは疲労もあるしなかなか大変なことではあるのですが、前回出走時の僕のデータは174spmに対し歩幅0.97メートルでしかなかったので、これなら少しは上げられそう。


結局、自分と速い人との差はどこなのか?というとここなんですよね。もちろん単なる「歩幅を広げる意識」の問題ではなくて、広い歩幅での走行を支えるための筋肉が十分鍛えられていて、また同時に負荷の原因となる体重が少ないというベースがあって実現出来ることです。今僕がすぐ歩幅を広げたところで長い時間維持することはできませんが、筋力を付けながら少しずつなら広げていけるかなあと。今おおよそ1.01メートルから1.05メートルくらいなので、それが半年後1.1メートルで走れるようになっていたら、4時間を楽に着るタイムで走る準備が出来たと言うことになると思うし、それを目標にできたらいいかなと。



ちなみに

マラソンのトップランナー(女子)はピッチ190spmから200spm、歩幅は150センチ前後らしいです。ピッチはそう変わらないですが、歩幅が全然違いますね。筋肉の付き方が全く違うんだろうなあ……

参考までにトップ選手のストライドとピッチをご紹介します。

■野口みずき選手の場合、 ピッチ:196.9歩 ストライド:151.5cm 身長比:101%
■高橋尚子選手の場合、 ピッチ:209歩 ストライド:145cm 身長比:89%
■渋井陽子選手 ピッチ:195.2歩 ストライド:151.6cm 身長比:92.4%

野口選手は、身長以上のストライドで走っています。

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