編集者の必要性ははてなブックマークとはてなブックマークニュースの比較で解る

タイトル=結論、以上。



というわけにも行かないので少し補足すると、この間書いたはてなブックマークに関する私感とも関連して、

はてなブックマークとわたくし – nplll

はてなブックマークの「衆愚化」、つまり「ブックマークが集まれば集まるほど価値のあるエントリーである」という前提がどうやら崩れているらしいということと、それと「価値のあるエントリーにはブックマークが集まりがちである」ということとは共存しうるという状況の中で、本当に価値がありそうな情報を抜き出すにはやっぱり人力が必要なのだよねというお話。



はてなブックマークに関する技術面での長い戦いの歴史は、雑然と集まるブックマークを機械的に解析しカテゴライズした上で、その中から価値のあるニュースを抽出しようという戦いであったと思う。結果は、部分的には成功しているけれども、全体的に見ればそれほど上手く行ったわけでもないというのが率直なところだろうか。「戦いに意味がなかった」とまでは言わないけど、ホッテントリが微妙なのに比べて、はてなブックマークニュースが抽出し、まとめるエントリが、ある程度以上のクオリティを保っている所を見ると結局これは技術者の負けなのだな、と思わざるを得ない。



いや、もしかして内部的には何かネタ探し用のアルゴリズムが走っていて、技術的にやれるところに敢えて手を入れて仕上げてるのかも知れないんで何とも言えないけど、表面的にはそうは見えない。どんなに素材または素材群に将来性があっても、素材からそのまま旨みが溢れ出るなんてことはめったにない。それを美味しく食べるにはやっぱり人力が必要で、その編集を経て素材が料理に変わっていくという感覚がある。アルゴリズムに頼る方法の方は、間違ってないこともあるけれども、なんというか、あまりに無駄玉が多くて効率が悪い。

はてなブックマークニュースを始めるに当たっては社内で色々と議論があったようだけど、技術者としてこれ言ったら負けなのかも知れないけど、成形のタイプによってはやっぱり、編集者という人力も必要ってことだと思うのよね。素材をいじる人ってのが。



そんな思いつき。