インディにとって今ほどチャンスのある時代はないんじゃないかなー

ポジショントーク気味なのは暗黙の了解で。


これ読んで。

音楽業界がいかに危ないか俺が優しく教えるスレ 働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww


タイトルからすると「終わった感」煽るだけの印象だけど、中身を読むとなかなか面白い。うん、音楽業界の上の方は多分こんな感じ。上の方の現場の話は全然知らないから何とも言えないけども、このスレで1が言っていることが事実だと仮定して、自分のおかれている環境とそこから見える海外の音楽業界の現状とを加味しつつ考えると、この意見にマジで賛同せざるを得ない。

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/26(火) 20:29:02.38 ID:qCmxNVDp0
要するに現状に釣り合わない高コスト体質なレコード会社を通さず
小規模でも自力でやった方が食っていくにはいいということか

>>105
食っていくにはいいどころか
その方がまともな作品作れるとすら考えている。
 


音楽を買う人にとっては「買い方」は変わってくると思う。今までみたいに、音楽番組見て、オリコンチャート見て、テレビ番組雑誌の特集見て、買う音楽決めるとかやってると多分良い音楽は手に入らない。でもね、それは良い音楽が減ったのではなくて、良い音楽の流通経路が変わったってことなんだよね。それこそAmazonとか直販とかね。

本来は大手レーベルとかがその辺にきっちりコミットして、メディアに露出させてくべきなんだけど当たり前ながら利益にならんからしないし、メディアもそれを取り上げられるような人はいないしってんでそういう意味での地盤沈下はあると思う。



ただ、立場的な意味も含めて考えると、今ほどインディにとってチャンスのある時代はないよねとも思える。

実感として、音楽が好きで音楽がわかってる人の数ってのはそれほど減ってないと思うんだよね。Webベースで見えにくくなってしまったけど、ちゃんとわかってて良い音楽に敏感に反応してくれる人はきちんといる。

例えば10年前にバリバリ買ってて10年後の今、年取ったり飽きたり自由に使える金がなくなったりして「もう最近買ってないよ」とか言ってる人はごろごろしてるけど、じゃあ10年前の自分の年齢に当たる若い奴らは音楽なんか買わないかって言うと結構そうでもない。自分の年齢が上がっていって、自分が音楽を買わなくなったことと、音楽が売れないこととを安直に結びつける必要はないんじゃないかな。「増えてない」って言うんならその通りかも知れないけれども。



海外のレーベルが何で成立しているのか?って言えば、もう何十年も前から今の日本のインディと同じことをやってるからだと思う。自分のとこで企画・プロデュースして国内/海外に売り込んで卸してっていうのを。それで結構、長いこと食ってたりするわけだし、別に音楽で食えないってんでもないと思うのよね。

同じ論点でじゃあ何で日本の大手レーベルが食えてないんですかって言えば、それやってないからじゃないんだろうかね。「音楽がわかってる人に良い音楽を届ける」という仕組みじゃもう無くなってるし。もう一度、その辺りのマーケティングからやり直して、オリコンとかそういうの一旦白紙にして戦略練るとかやれば持ち直すかも知れないけど、そんな余裕はないだろうなぁ。



音楽業界の総括としては厳しいのは間違いないけれども、なんだろうなーカルチャーとしての音楽は結構楽しい方向に向かっているような気もしてるんだよね。僕は自分では何もセレクトしないし生み出しもしないけれども、リリースされる音楽達のバックグラウンドを見てるとそう思う。聴いたこともない日本のレーベルからわけわからん凄い音が出てたりする。もちろんちゃんと売れてる。仮に大手レーベルが全部潰れても、そういうのが無くなるわけじゃないし。

音楽をやろうとする人たちそして能力がある人たちにとっては、むしろずっと敷居が下がったんじゃないのかな。面倒な契約とか無しで、セルフプロデュースで売り上げ確保できるだろうしね。大事なのは「どこなら良い音楽を売ってくれるのか?」で、それは大手レーベルに限りませんよ、というかセレクトショップやそれ専門に卸してる会社もありますよ、と。

そういう意味で企業の政治的なアレとかで色々変わるんじゃなく、腕次第で一発当てられる時代になってきてるんじゃないかと思いますよ。ええ。