検索する技術。

ネットの質問掲示板でもよく見かけるけど、それ検索すればすぐに見つかるんじゃね?っていう質問する人ってよくいますよね。メールソフトが受信できなくなったとか、最近遅いとかそういうの。ソフトの名前と症状で検索すればすぐに見つかるようなことで、質問されたところで僕だって結局ググるわけだから、そんなの最初から自分で検索しろよ、と思ってしまう。単に自分で検索する手間が面倒で、だからその検索の手間を僕の所に持ってきてるだけなんじゃねーのと。でも、そういう人たちの検索している様子なんかを見ているとわかるけど、検索するスキルがない人ってのはいるんだよね。同じサービスを使って同じように検索してるのに、全く情報を得られないような人たち。彼らにとっては検索サービスってのは、良い情報に当たればラッキーくらいのもんでとりあえずググッとけばなんとかなるようなもんではないらしい。うーむ。


検索しなれてる人はみんなそうだろうと思うけど、検索する前にまず何で検索するかっていう段階をナチュラルにこなしてるところがあるよね。自然文で検索しても引っかからないことは分かり切ってるわけだから、自然とどの単語をどの単語と組み合わせて絞り込むかっていう話になるんだけど、その単語の選択自体は理屈とかじゃなくて経験によって培われたセンス。


この間自宅で、和菓子屋の情報を同居人(=結構検索スキルがある人)が探してたので手伝ってあげたとき、僕が選んだ検索語は「京都 烏丸 丸太町 水無月」。別に水無月が有名なわけじゃなかったんだけど、ブログに書くだろうとかPRするだろうとか考えると、「京都 和菓子屋」とかで検索するよりも具体的な単語が1つ混じってた方が明らかに探しやすい。そう考えてやったっていうか気づいたら初めからそう検索してたんだけど、なんというか数え切れないくらい検索してる中で身に染みついた感覚なんだよね、そういうのって。見事に検索しただろ!っていうかむしろ「普通」なこういうことを自慢みたいに書いてる自分が恥ずかしいんだけど、でもそれが「普通」じゃない人が結構な数いる。


さっき書いたような、検索したけど情報を見つけられない人ってのは、例えば「メール 不調」とかで検索してたりする。どう考えても絞り込むの大変だろう、使ってるのThunderbirdなんだからとりあえずそれ入れて検索しなよと思うんだけど、どうしてもそういう発想にはならないみたい。少し考えればわかるんじゃないのと思ってしまうけど、そういうのはやっぱり慣れなんだなぁ。小さなことだけど、そんなことでその日の能率が異常に落ちてることを考えれば結構馬鹿にならないわけで。人件費だけでも何千円か分の価値はある。別に頭が悪いわけではないんで、ちょっとした気づきの問題だろうと思うんだけど、でもそれをわざわざこうやってこうして検索すると見つかりますよなんて説明するのもねぇ。すっごい嫌みなことされてる的な目で見られるし。

Webのサービス自体は色々洗練されていってて、Googleだって情報更新の間隔がどんどん早くなってるし検索結果に対する満足度を上げるために日々改良してるだろうから、使いやすくなってはいるんだけど、でもそういう問題じゃない人も自覚してないのも含めると結構な数いるよねっていう話。実際問題、どの選択が正解への道のりが短くて済むかなんてのは経験を重ねないとわかってこないことなんで、今できないことをどうこう言っても仕方がないんだけど、でもやっぱりどこかで工夫して経験を積んでそのコツみたいなものをつかんでおかないとこれからもずっと面倒くさいだろうと(僕も面倒くさい)。それを相手に偉そうじゃなく自然に伝えたいんだけど、それを伝えるのって結構難しい。ググレカスの一言で済めばそんなに楽なことはないんだけど、まぁ無理だしなぁ。

社内でそういう役回りにさせられてる人は、みんなどうやってるのかな?やっぱり我慢してるのかな?
(それこそググレっていう話なのか)