報道ステーションに絶望した ── ホメオパシーに関する「報道」

テレビ朝日「報道ステーション」で、ホメオパシーについての特集が放送されたそうです。

見逃したのですが、報道ステーションの「がん難民」特集でホメオパシーがある程度肯定的にとりあげられたそうです。
↓以下にすでにいくつかコメントをいただいています。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1164164775#CID1232637412Link

公式サイトに動画があります。
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/contents/movie/090122/index.htmlLink
 


信者避け…と言うわけでもないんですが、基本的にホメオパシーは詐欺であるとか、
間違っているとか言いたいわけではありません。
それすら証明されていないというのが事実であり、広範なホメオパシーの中には、
実際に「科学的に」有効なものも含まれていると思いますし、
プラシーボなものも含めて有効である場合もあるのは、否定出来ないと思うからです。
(ただし、否定できないからと言って、全く肯定はしません)


ただそのことをふまえた上でも、それを肯定的に、
あたかも医学に出来なくてもホメオパシーがやれる…と言った形で放送されたことは、
ホメオパシーが同じく持つ負の面を考えると全く容認できないことだと思います。
これは、制作会社やディレクターが無知だったから、といったレベルで済む話ではありません。
「報道」であれば、事実を客観的に伝えるべきであり、
そうした視点に立てば、病気になったら病院へ行くことを明確に伝えるべきでしょう。

これは、風邪を引いたから民間療法で卵酒飲んでたらインフルエンザだった…
と言うのとあまり変わらない話なんです。
民間療法を受け入れるのは構いませんが、そこから医学を否定するのはやり過ぎです。
それは、輸血を拒否する宗教と何が変わるんですか?
それをやっているのが、組織としてのホメオパシーです。


個々人が信奉するのは止められませんが、
それを煽る番組を放映するテレビ局のプライドのなさに絶望しました。

バカなの?死ぬの?

「報道ステーション」ぐらいになれば、特集を撮って出しなんかしないでしょうし、
そこに至るまでに編集会議も存在したはずなのに、
その結果がこれ…という事実に唖然となります。



番組名変えた方が良いんじゃないでしょうか。
報道記者に失礼だと思います。