インタビューって難しいよね。

ITmedia エンタープライズ:Joiこと伊藤穰一氏、ブログの「今」を語る

ITMediaに、伊藤氏のインタビューが掲載されていた。
伊藤さんと言えば、まぁ何というかもうね、とにかく凄いひとで。
僕みたいな人間からだと、
『どうも凄いらしい』
というくらいしかわからんのだけど(それほど凄いということだ)
まぁとにかく、日本だけじゃなく世界で活躍する、
プログラマーというか、プロデューサーというか…そういうひと。
ことブログに限って言うと、
ブログを日本で最初に広めようとした人、だと言われてますな。

この人が素晴らしい人で、
様々な素晴らしい取り組みに参画している、ということは明らかなのだけど、
僕がこのインタビューでふと感じてしまったことがあって。


なんだろうな、
インタビューの趣旨は、これからのブログはどうなっていくのか、
世界各国のブログ事情はどうなんだ、みたいなことなんだけど、
なんかね、『伊藤氏』という感性体とその趣旨が少しずれているような感じ?

しゃべれって言われれば、
その主題でしゃべる知識も能力も十分あるんだけど、
もしかして、心の中ではそんなことはどうだって良いじゃないか、
と思っているんじゃないかなぁ、と。

ブログとか、技術とかいったものがどう動いていくか、ということではなくて、
伊藤さん自身がこれから何をしようとしているか、という視点から、
それら技術や、文化の動きを推測してもらう方向で持っていった方が、
きっと話しやすかったんじゃないか?

つまり、伊藤さんが聞かれて自然に話せることってのは、
結局自分自身に関することだけで、
文化の変遷について聞かれても、
どこかに、文化と自分を同一視してもらいたくない、
というような境界線があったような気がしたし、
現状についてしゃべっている部分も、
今自分が取り組んでいる技術に関しては楽しそうに(あくまで推測)
現状のものに対してはあっさりみたいな。

ITMediaの質問の方は、もっとばっさり切ってよ、みたいな空気があって。
(あなたは)これからこれをどう変えていくんですか?というような…
本当は、これからこう行動した結果、
こう変わっていくことを期待している、なのにね。


インタビューってのは世の中に溢れまくってるし、
自分の仕事でもたくさん触れるけど、
インタビューって本当に難しいと思う。

たくさん予備知識を持っていればいいってもんでもないし、
時間を掛けて質問を練り上げれば、
時間に比例して成果が上がる…ってものでもなさそうだ。
誰もが、ほぼ日の糸井重里さんとか、
アクターズ・スタジオ・インタビューのジェームズ・リプトン氏とか、
みたいになれるなら、いいんだけど。


難しいです。
インタビュー。