【お仕事近況】2020年12月(その2)

1月から12月までの毎月のタイトル文字
「お仕事近況」を書いてすぐに、飲食店の状況が慌ただしいことになってきたので続報です。本当はすぐに書く予定でしたが、余りに動きが大きいので1週間ほどおいて落ち着かせてから書いてます。



現在起きていること

  • 料理長が辞めることで3月から新体制になる
  • 2月のキッチン含めた店舗全体の改装を行う(2~3週間程度)
  • メニューを大幅に見直す

料理長が辞めることについては前回書きましたが、それを1つの契機としてかどうなのか、店舗の作りもメニューも大幅に見直すことになりました。これがてこ入れってヤツか。


先日、会社の偉い人が集まって現在提供しているメニューの試食をする会というのがありまして、これまで3年間提供してきたものを1つずつ出していったのですが、ざっくりした結論から言うと「ビールに合う料理はゼロ、ゆえにメニュー全取っ替え」。




まじかwwお前らこの3年間何やってきたんだよwww




率直な話その話を聞いて僕は大爆笑してしまいました。


だってさ、一人のシェフが勝手に作り上げた料理ならともかく、まず運営会社から「こういう料理を作って欲しい」という方針が降りてきて、それに合わせて現場で試作を繰り返しながらメニューを作り、それを会社の責任者その他多くの人間が時間作って集まって試食してあーでもないこーでもないって言って、そういう経過を経て決定していったメニューすべてに対して、「時代が変わって今は受けない」とかならともかく「どれもビールに合わないからダメ」ってお前そんなの今さら過ぎるだろwww根本的にダメだったってことじゃんwww


……冗談だとしてもタチが悪いわ。



そもそも設計手順が間違ってるんじゃないの

僕個人としては、みんなで話し合ってること自体が無駄だと思っているし、大企業病だと思っているので、それがひっくり返ったこと自体については実は大した驚きはないけれど、それにしたってひっくり返しすぎじゃね?上手く行ってないときはドラスティックな変化をみたいな意識なのかしら。よくわからんけど、メニューをデザインするのだって一晩で出来るようなことではないわけだから、変えられるところから順に変えていけば良いのに、全部ダメとか言っちゃうの、現場を見てないとしか思えないんだよなあ。どれだけ偉いんかしらんけど。

そして新しいメニューを決めるとしてもやっぱり以前と同じように、方針が降りてきて、それに沿って料理を作り、何人かで試食して調整して決めるみたいなことをするわけですよね。確かに内容はまったく変わるだろうけど、それで素晴らしく良くなるかっていうとそんなに変わらないと僕は思うのよね。変わるのは「誰が素晴らしいと思うか」だけじゃないの?

そもそもビールであれワインであれ飲み物に合うような食べものをデザインするのはそんなに簡単にできることではないし、本気でやるならまず飲み物が無ければ出来ない。「このビールに合う料理を作って欲しい」という具体的な提案があれば良いけれど、別の方針で作った料理が今あるビールに合わないといわれてもそれはなあ。知らねーよとしか言いようがないし、料理に責任はなかろう。



キセキを祈るばかり

僕は新メニューを考える立場ではないので、気楽に文句を言うだけで良いんですけど、新体制で新しく責任者になる同僚は今から大変だと思うんですよ。もうあと3ヶ月しか無いのに、いまから前菜、アラカルト、メイン、その他おつまみに至るまでビールとのマッチングを睨みながらメニューを決めていくの、めちゃくちゃ大変。期間限定のコース料理決めるのだって、何週間か苦労して生み出されているというのに、定番メニューとして定着するような料理を何十種類も用意するの、無理に近い。大丈夫なんだろうか。

新しい責任者の彼に一任されることで、料理の印象が一新され、奇跡的に素晴らしいマッチングが生まれ、売上がV字回復!みたいなことになるならそれはそれでとても良いことなんだけども、そんな美味い話あるかなあ。不安しかない。いつもやってるお得意の「会議」と同様に、高い人件費使って展望が開けたような気にみんなでなって結果は全然伴わないみたいな、無駄なことが繰り返されないと良いんですけどね。



というか、会議止めれば?

会議じゃなくて、1回、誰か1人が全部決めるみたいなことにした方がよほど上手く行くんじゃないかと個人的には思います。再現性が無いし、属人的だし、そんな稟議が大企業で通るとは思えませんが。


この状況をどう上手く転がしていくつもりなんでしょうか。

今後数ヶ月の動きに興味津々です。