お仕事近況【2020年8月】(その2)

1月から12月までの毎月のタイトル文字
4ヶ月ぶりに飲食店キッチンの仕事に行ってきたので感じたことなど。



ランチタイムは思ったよりも入っていました

休業前の3月の惨状に比べれば段違い。もちろん土曜日ということもあるんでしょうけど、観光客ではない普通のお客様が来られていました。1人でご来店されるお客様が割といるのも印象的で、少しつまみながらビールを2杯ぐらい飲んで帰るという感じの使い方。そう、この店はもっと気楽に使われるような店になった方が存在感を出せると思うんですよね。それで平日の売上を作れるのか?という問題はあるけれども。



ディナータイムも思ったよりは

週末、それも3連休初日ということを考えれば、客入りは十分ではなかったというべきなのかも知れませんが、21時ラストオーダーという縛りの割には割と入っていた印象。基本的には2人組のお客様が多く4人以上のお客様は2組ぐらいしかいませんでしたが、それでも19時以降はまあまあオーダーが通っていて、最小限のスタッフ数でちょっと手に余るぐらいの感じでしょうか。暑いせいか僕の持ち場であるグリルの料理はあんまりオーダーが通りませんでしたが、カルパッチョやポテトサラダと行った定番料理はオーダーが集中してました。

ちなみにその定番料理のポジションは5月に入ったという新人の女の子(社員)が一人で担当していて、さすがにそれは無理で、手が空いた社員が手伝って何とか回るっていう感じ。社員を残して仕事が出来るバイトを全員切っちまったからなあ。



当事者意識の共有

普段であれば事務所には店舗を運営する会社の社員が詰めていて、あーでもないこうでもないとプロモーションの打ち合わせなんかをしてるんですけど、全員リモートに移行したのか、はたまた土曜日だからなのか、終日無人でした。こういう状況ですから無理もない話ではあるんですが、しかし現場では店長・料理長といった業務委託を受けている会社の社員が「土曜日でこれだもんな」と渋い顔をしているという現状があるわけです。もちろん運営会社の社員だって上がってきた数字を見て渋い顔をするわけで、そういう意味では当事者意識がないわけではないのですが、でもなんだろう、何らかの方法でお互いの当事者意識をすり合わせる作業って必要だと思うんですよね。特に、経営側と現場との間で意識を共有することは必要。

店舗が週末もやっている以上、ある程度は出勤をシフト制にして、誰か1人は顔を出す的な感じにするとかね。こんな状況だからこそ、足並みを揃えて前を向かないでどうするんかなと。見ているけど見えていないものがあるのは前からだけど、相変わらず歪な関係で経営してんだなーというのが印象的でした。店長とか料理長とかじゃなくて、もっと現場の声を聞いたら良いと思うんですけどね。小さな店なんだし直接聞けるのにね。



雇用なんか守られてねーぞと

バックヤードに業務委託されている会社の通知が貼り出されていました。簡単に書くと


  • 昨今の状況を鑑みて営業所を1つ閉鎖する
  • しかし当社の財務状況は盤石であり経営に問題はない
  • 雇用は守られる

という内容で、事実を正確に知らせつつ社員を動揺させないための通知です。社員向けとしてはまあ十分合格点でしたけど、4ヶ月もシフトを外され、ほとんどのアルバイトが今でもシフトイン出来ないでいる、もしくは退職した、そんな状況の僕がこれを読んで思ったことはただひとつ、


俺らの雇用は守られてなんかねーぞ


でありました。

そうね。会社にとって非正規雇用というのは雇用じゃないんですよね。守るべきものでもない。安く使って自由に切ることが出来るもの。正社員の解雇に当たってはめんどくさい規定がいろいろあるんですけど、アルバイトなんて、「明日からしばらくシフト入れないから」と通達するだけで実質的に解雇です。法律上は正社員も非正規も変わらないはずなのにねえ。

そういうことをやっているという自覚がなく、堂々と、「雇用は守られます」とか貼り出しているあたり、会社にも社員にも「雇用ってなんなのか」という意識がまったくねーんだろうなーと思いましたね。せめて社員だけで回覧しておいて欲しいわ。飲食業界が本質的に変わるのにはまだまだ時間が掛かりそうです。君らの常識、世間の常識と違うからね?