「指図(さしず)する」

ワイシャツ姿の男性3

昼間の仕事の社長の口癖に「指図する」というのがあります。使用例としては、

  • ああ、それについてはあとで指図するわ
  • 運送会社にはそのように指図しておきましたので
  • あの件指図しておいてくれた?

など。


要は、「指示する」と同じ意味で使用しているみたいなんだけど、個人的にはこの用語があまり好きになれないんですよね。別に言うほどのことでもないから言ってないですけど、「指図」ってなんだか高圧的な感じしませんか?上から目線というか。気のせいかな。



辞書を引いてみるとこんな感じ。

さしず【指図】の意味 – goo国語辞書

さし‐ず〔‐ヅ〕【指図】 [名](スル) 1 物事のやり方などを指示・命令して人を動かすこと。また、その指示や命令。「―を受ける」「あごで―する」
2 法律用語。
㋐証券上の記載によって、ある特定の人を権利者として指定すること。
㋑甲が乙から給付を受け丙に給付する場合、三者間の支払い関係を簡易にするため、甲(指図人)が乙(被指図人)に指図して丙(受取人)に給付させること。
3 家の図面。設計図。見取り図。また、地図。
「硯 (すずり) 引きよせ、家の―を書いて居る」〈浮・一代男・五〉
4 見積もり。推定。
「今七千貫目持 (もち) と世間の―に違ひなし」〈浮・織留・二〉


まあそうか。意味としては指示と同じなんですね。
指示のところにもこうありますし。

しじ【指示】の意味 – goo国語辞書

し‐じ【指示】 [名](スル) 1 物事をそれとさししめすこと。「地図上の一点を―する」
2 さしずすること。命令。「―に従う」「―を与える」「部下に―する」



別にネガティブな単語というわけではないんですね。でも、上から下に向かって使う言葉ではあります。まあ僕は部下なので構わないんだけれど、別に上下関係がない人たち(運送会社とか取引先とか)についてまでそれを使うのはどうなのかなあと。

普段あまり聞かない用語なので、余計に感じてしまうのかな。「指図」よりも「指示」の方が良く見聞きするし、尖った印象にならずに済むと思うんですけどね。好みの問題かなあ。