会社の健康診断というものを受けたことがないのでなんとも言えないのだけれども、噂に聞く悪評高き「バリウム診断」。「意識の高い人たち」の間で最近流行っているのがそんな「バリウム診断」の拒否らしく、曰く「バリウムなんて百害あって一利無し、政府と薬品会社と病院の利益のために飲まされるだけ」。まあ、お役所仕事にそういう側面があることは否定しませんが、「百害あって一利無し」を強制するという話までくるとちょっと眉つばものというか。さすがにちょっと陰謀論過ぎないか、ということで軽くだけ調べてみました。

一番わかりやすいな、と思ったのはここかな?

胃の検査でバリウム飲んでいる医師がいたら手を上げて!! | 五本木クリニック | 院長ブログ

他の記事もいくつか読んでみたのですが、比較的公平な視点で資料を整理しながら書かれている記事が多く、好感が持てました。こちらからおおよその状況を抜粋してまとめてみるとこんな感じ。

  • バリウムを使った検査はコストが安い(胃カメラが1,140点であるのに対してバリウムは326点)
  • 医師ではなくレントゲン技師が行える
  • バリウムでは確定診断は下せない。胃カメラの方が確実
  • バリウムはレントゲン診断であり、放射線を照射する(被曝量は15~30mGyといわれている)
  • 極々稀に腸閉塞を生じることがある
  • 検査時の印象が不快

ざっくりとした印象としては、胃カメラ(内視鏡)による検査を受けることが出来るのであれば、バリウムによる診断は必要ないのではないかな、と思います。特に人間ドックのように費用も時間も余裕がある場合には、胃カメラで十分でしょう。

でもそのことと、バリウムによる診断が不要であるかどうかは別です。胃がんに対する「スクリーニング」として始まったことからも解るように、簡易的な検査を行うことによって、よりコストも時間も掛かる胃カメラ検査をおこなう必要がある人を減らそうというのは、合理的な話ではないのかなと思うわけです。医療費には限りがあるわけですし。

そういう意味で、会社の健康診断程度であれば、バリウム検査を行うことに合理性があると思いますし、自分なら我慢して受けるかなあと思います。だって胃カメラってオプションだし結構高いし……

腸閉塞、被爆量といったネガティブな話に関しては、たしかにそういう事例があることは事実ではありますけど、腸閉塞を生じる人がとても少ないことと、「20mGy」という被爆量はメリットとバランスを考えられる程度の値であることは考慮すべきかと。こちらの資料では、胃部X線検査による被爆が小さくはないとしつつも、そのメリットとデメリットは35歳でバランスし、40歳以降はメリットの方が大きくなるとしています。

放射線被曝 Q&A

昨今の流れから微量の被爆でさえ忌避する向きがありますが、個々人の状況に合わせてメリットとデメリットを考え、選択すると良いのではないかなと思います。



ていうか、僕もそろそろ健康診断を受けないとなあと思っているのですけど、自費だと結構バカにならなくて二の足踏んでたり。京都市がやってる健康診査(ちょっと簡易版)でも受けてみようかなあ……

京都市:青年期健康診査