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このところ、株価の下落と同期するようにしてじりじりと円高に振れていた外国為替相場(どっちが原因なのかそもそも関連はないのか解りませんが)ですが、ギリシャのユーロ離脱がユーロの信用不安を招くということで3ヶ月ぶりに100円を割り込んでいます。執筆時点で1ユーロ99円85銭。ずっと円高傾向であることもあって対円は「3ヶ月ぶり」というレベルですが、対ドルでは2年ぶりの水準とか。


UPDATE2: NY外為市場=ユーロ/ドルが約2年ぶり安値 ギリシャのユーロ離脱懸念で | 外国為替 | Reuters

[ニューヨーク 23日 ロイター] 23日終盤のニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルでおよそ2年ぶりの安値に下落した。市場ではギリシャが無秩序なユーロ 離脱を余儀なくされるとの懸念が高まっているが、同日開催の欧州連合(EU)首脳会議 ではこうした不安を払しょくする抜本策は打ち出されないとの見方が広がっている。  この日は安全資産へ資金をシフトする動きが加速し、主要6通貨に対するICEフュー チャーズUS(旧NY商品取引所)ドル指数.DXYは82.221に上昇。2010年9 月以来の高水準をつけた。  資金の逃避先になりやすい円も買われ、対ユーロで2月以来の高値をつけた。  また日銀の追加緩和見送りを受けて、円は対ドルでも上昇した。   関係筋が明らかにしたところによると、ユーロ圏当局者は、ギリシャのユーロ圏離脱に 備え、域内各国がそれぞれの対応策を準備することで合意した。独連銀は同日公表した月 報で、ギリシャのユーロ離脱は困難だが「対処可能」との見解を示している。  この日の非公式のEU首脳会議では、成長促進策やユーロ圏共同債構想について協議さ れる見通しだが、ドイツの反対などを背景に、いかなる案についても合意する公算は小さ いとみられている。  ロイターのデータによると、ユーロ/ドルEUR=は2010年7月以来およそ2年ぶり の安値となる1.2544ドルをつけた。1.26ドルの水準でのオプションバリアが取 り除かれ、実需筋によるユーロ売りが膨らんだ。直近では0.7%安の1.2594ドル。  ユーロは対円EURJPY=でも下落。一時は100円の節目を割り込み、99.50円ま で値を下げた。直近では1.3%安の100.09円。



まぁグラフを見る限りでは、ユーロドルは2年くらいを周期に上下動を繰り返しているのでそんなに目新しい感じではないのですけど、状況が状況だけにねぇ…


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素朴な疑問としては「不安定要素を切り離すわけだから長期的に見ればユーロにメリットになるんじゃないの?」とも思うんですけど、まぁね、企業経営ならそうだけど国家規模ではそういうことじゃないんでしょう。


エコノミストの見方:ギリシャがユーロ圏から離脱すると何が起こるか - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

JPモルガン:ギリシャが離脱する確率は現時点で50%。連立政権樹立失敗前の20%から上昇している。失業率は過去半世紀で最高水準まで上昇する可能性がある。ギリシャ離脱によるユーロシステムへの直接的な影響は、為替再評価による押し上げ効果を考えると対処可能にみえるが、損失が当面の緩衝効果を上回る場合には、ユーロ圏諸国が資本注入を余儀なくされる事態もあり得る。

 今後の道筋としては、以下の「混乱シナリオ」を想定している。急進左派が完全な勝利を収めるか、連立政権内で大きな影響力を得る場合、債務の返済猶予(モラトリアム)が求められる可能性が出てくる。そうなれば、ECB、国際通貨基金(IMF)、欧州連合(EU)のトロイカ体制が融資プログラムを打ち切ったり、ギリシャによるECB借り入れを拒否することになろう。ギリシャが自国通貨ドラクマを再導入すれば、ユーロからの資本逃避が広がり、ユーロ・ドル相場はおそらく1ユーロ=1.10ドル程度まで下落することになろう。そうではなく、有権者の80%がユーロ維持を望んでいることを考慮し、ギリシャ政府が方向転換してトロイカとの交渉を再開する場合には、ユーロはドルに対し1ユーロ=1.20ドル付近で安定することになろう。

 ギリシャの離脱は破滅的かつ無秩序な状態を引き起こし、1ユーロ=1.15~1.10ドル付近のユーロ安をもたらすほか、ユーロ圏の域内総生産(GDP)は2%程度減少することとなろう。



ああそうか、ギリシャがユーロ圏から離脱してもEUから離脱するわけではないから、ギリシャのユーロ離脱によるギリシャ経済への打撃(新通貨の大幅な暴落と経済の崩壊)は、それに対するEU諸国の財政負担としてユーロに影響を与えることになるのね。長期的に見れば確かに押し上げ効果はあるにしても、短期的に財政負担が押し上げを上回った場合には景気後退もあり得るという。なるほどなぁ。。


一方でアメリカからは大丈夫じゃね?的なコメントも。


ギリシャ、欧米に深刻な打撃与えずユーロ圏離脱可能=米地区連銀総裁 | ビジネスニュース | Reuters

[セントルイス 23日 ロイター] 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は23日、ギリシャのユーロ圏離脱プロセスが適切に処理されれば、ギリシャは欧米経済に深刻な打撃を与えずに離脱できる、との認識を示した。ロイターとのインタビューで語った。

同総裁は「私はギリシャが(ユーロ圏を)離脱できると思っている。欧州や米国に大きな打撃を与えずに適切な方法で対処することが可能だ」と述べた。



うーん。「米セントルイス地区連銀のブラード総裁」っていうのがどれくらいの影響力を持つのか僕にはよく分かりませんけども、何らかのメッセージ的なあれでしょうか。色んな人が色んな事を言っていて総合的に見ると「どうなるか誰もはっきりとは解らん」的な状況っぽいので…「とりあえずどうなるか見てる」くらいの感じでひとつ。



ついでに最近のドル円

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じりじりと。

なんか特効薬みたいのないんですかねーないんでしょうねぇ。「カジノで一発当てる」とか「これさえ飲んでおけば大丈夫」とかそういう美味い話は、深刻な副作用があるかそもそも効果が全くないかどちらかですよねぇ…

まぁでもひどく幼稚な感想かもしれませんが、100円切る切らないで大揉めに揉めてたとき(1994年くらい)に比べると、1ドル80円切って今の日本経済の状態ってなんだ結構やれてんじゃんとも。まぁ、製造業とか通貨安の中国、韓国にぼろ負けで全くやれなくなっちゃってるところもありますけどね。社会としては、ある日突然崩壊とかそういうことではなしに、じんわりと適応していくんでしょうね。それが良い事かどうかはまた別にしても。