らばQのこの記事。

通販の注文をしたら、やけに過剰な梱包で届いたなんて経験があるかと思います。

「ネジ65個を注文したところ、ありえない梱包で届いた」と海外サイトで話題を呼んでいた写真をご紹介します。
 

梱包の様子↓






確かにこれはひどいwww

でも、見方をかえて考えてみると「ありえるな」とも思います。
うん、通販の現場ではあり得る。

どういうことかというと、この注文の内容は「DELLに65個のネジを注文した」→「個別包装のネジがダンボールに詰められて送られてきた」ということなのだけど、一般的に考えてDELLに対してネジを65個も注文する個人はいない。しかもネジだけを65個。この注文はそれ自体が完全なイレギュラー。

通販のシステムは、最も多いパターンをレギュラーとして定義してそれに対して最適化を行うことで効率を高めてる。通販に限らず何の業務でも同じだと思うけど。パソコンメーカーとして考えた場合、そこに来るネジに関するリクエストの大部分は、今回のように大量に注文するのではなくて1個とか2個とかの極少数、外したらどっかいっちゃったとかそんなのだと思う。想像でしかないけど無くして困るネジってそんなにたくさんあるわけでもないし、多分当たってる。DELLくらいになるとユーザーもたくさんいるだろうから、そういうリクエストは頻繁に届くんでしょう。だから住所出力してラベル貼って出すだけにしてある。1個ばっかりってことは、他の個数、2個とか4個とかそういうのはそれほど多くないと。65個詰めを用意するよりもこっちのが効率的という判断なんでしょうね。


もちろん「65個分の封筒」「それを格納するためのダンボール」が余計に掛かるわけでその分の経費は必要だけど、スケールを考えてみればそんなの全然大した費用じゃない。業務用で揃えればこの程度で何とかなるはず。スケール出せばもっと安いかも。

項目 単価 個数 小計
エアクッション付き封筒(A4) 50円 65 3,250円
ダンボール 100円 1 100円
合計 - - 3,350円

間違いやすいけど、この「3,350円が妥当かどうか」を考えるときの比較対象は「1つにまとめたときにかかる費用(50円)」、じゃない。
それをすると間違える。
そうではなくてこの65件を1つにまとめたときに掛かる総コストを許容できるかどうか?という話が重要。


例えばこんなストーリーを考えてみる。

ネジ1個の注文の場合:

  1. ラベルを貼ってラックに入れる … 10秒
合計:10秒


ネジ65個の注文の場合(今回の場合):

  1. 65個分の封筒を用意する … 2分
  2. ダンボールに入れる … 10秒
  3. ラベルを貼ってラックに入れる … 10秒
合計:140秒


ネジ65個の注文の場合(ネジ65個と封筒がバラである場合):

  1. 65個のネジを用意して数える … 2分
  2. 封筒に入れる … 10秒
  3. ラベルを貼ってラックに入れる … 10秒
合計:140秒


ネジ65個の注文の場合(1個包装しかない場合):

  1. 1個包装を65個開封してネジを用意する … 65×10 = 11分
  2. 封筒に入れる … 10秒
  3. ラベルを貼ってラックに入れる … 10秒
合計:680秒


これをどう判断するかはそれぞれの企業次第だけど、例えば大量の注文を捌く必要がある場合、680秒費やす作業が通常の作業何個分か?を考えると思う。丁寧に1つにまとめている間に、通常の注文が68個捌ける。ネジ1個だから利益は出ないけど、68人のユーザーのリクエストに応えたと表現すればそれは意味がある。梱包現場の環境をなるべくシンプルに保つことを考えるなら、バラのネジとバラの封筒を梱包作業場に置いておく必要がある3番目は採用しない。秒数は同じだけど、こんなことを多くのリクエストに対して行っていたら作業場が四次元空間じゃないと処理できない。

仮定でしかないけどそんなストーリーで考えてみると、通常の状態を悪化させることなく処理も滞らせることない形でリクエストに迅速に応えるなら、今回の手段が最も合理的である状況は、現場目線的には十分あり得る。てか考えれば考えるほど当たり前にすら思える。んでもって同時に、ユーザー目線からどんどん遠いところに行ってる(苦笑)さっきの680秒で考えるなら、68人のための処理をこなすために1人の印象を捨てたってことにもなる。効率が良ければいいのか?って言える規模でやれてる会社なら、当然こんなのNGだし。ただ、合理性がある場合もあるよ、というのは視点として持ってても良いと思う。



でも、Amazonの過剰包装は嫌いですw(´・ω・`)