「松本市が県庁所在地である」と書いていましたが、長野市が県庁所在地でした…どこでそんな錯誤を。自分でびっくりしました。それに伴い、論旨を訂正し書き直しました。GGbozさんご指摘ありがとうございました。恥ずかしい…穴があったら入りたいです。マジで。長野県の皆さん本当にすみません。

予算がなかなかおりなくて業を煮やしたJR東海が全部自前で作るからもう良いよと言い出して前に進んだかと思いきや、長野県の強硬な姿勢でなかなかルートが決まらない中央新幹線ことリニアですが。

今朝もこんなニュース。

JR東海がリニア中央新幹線計画で想定する3ルートの工事費や所要時間の試算を提示した18日、村井仁知事は「試算にすぎない」と静観する姿勢を示した。県が主張するBルート沿線の関係者からは積算根拠を疑問視する声などが上がる一方、飯伊地区では「Cルートの優位を示した」と歓迎の声も。今後、ルートをめぐる協議や、各地区での調整に影響を与えるとみられる。

 

簡単なまとめ

現在の状況を簡単にまとめると、

  • 長野県の県庁所在地第二都市松本市を通るルート(A/Bルート)か、通らないルート(Cルート)かで揉めている
  • JRの姿勢は「1県1駅」(それでも当初より妥協している)
  • 「1県1駅」のため松本市をA/Bルートの場合駅は松本市、Cルートの場合は飯田市
  • Bルートは建設費が6,400億円増(JR東海試算による)

こんな感じ。


その上で、上のニュースをまとめると、

  • 長野県、松本市、伊那市、諏訪市はBルートを支持
  • 飯田市はCルートを支持
  • ルート選択で費用が増加したとしてもそれを地元が負担はしない
  • 場合によっては複数駅設置も求める

といった感じ。

JRの「1県1駅」という原則によって、ルート選択で駅の場所が変わってしまうため、長野県の中でも飯田市はCルートを支持しているようですね。それ以外の長野県中南部自治体はBルートを支持。伊那市出身の国会議員宮下一郎氏による複数駅の提案は、飯田市を抱き込んで分裂を解消することを狙ったものでしょうが、まぁそれは長野県内の事情なので知ったこっちゃないですね。中途半端な実力の議員がしゃしゃり出るとまとまるもんもまとまらないので黙っていて欲しいところです。



実は…長野新幹線は便利じゃなかった

「足」のことだけ考えるんであれば、長野には長野新幹線(東京-長野)があるんだから別に無理に松本市を通す必要はないんじゃないの?と疑問だったんですが、調べて気付いたけど長野新幹線って松本市通ってないんだね。県庁所在地である長野市に通っているだけで、その長野市は長野県の中でも随分北に位置するんだね。


大きな地図で見る

群馬県高崎市で上越新幹線と分かれて山越えで長野市を経由して北陸に向かうっていうルート。あーこれはちょっと可哀相かも知れない。長野県の人口の7割弱を占める中信地域以南には高速鉄道がないってことだもんな…。まぁだからと言ってリニアのルートとは関係ないけど、ここまで長野県知事始め各自治体首長が意地になるのは、そのときの話があるのかも(「北陸新幹線」を前提としたルート選択で松本市がスルーされた?)とか思ったり。

県内を走る新幹線が県庁所在地を通って無くて、それに乗ろうと思ったら在来線で1時間20分掛けて停車駅まで行くとか考えると…心情も理解できなくはないかなぁ。もし飯田に出来たらまたかって感じだし今度は在来線で3時間も掛かるしね。でもそれは…よくある話だよなぁ。静岡県出身の僕はあんまり実感無いけど、高速鉄道が通ってない県は他にもあるんだしさ。県庁所在地に新幹線通ってるだけマシじゃんか。



それでも我田引水にしか見えないのだよね

確かに心情はわかります。現状の鉄道の状況は随分と不便ですね。それは認めます。でも…

一連の話を部外者として見ていると、単純に各首長(例えば長野県知事)が自分勝手なことを言ってるようにしか見えないんですよね。予算的な話で既にJR東海100%になってるんだったら、それぞれの首長に計画に対する発言権はほぼない(民間企業の企業活動に政治が介入してるだけ)わけだから、ものを言いたいのであれば金を出すかこれが民意であると言うことをはっきりと示さなくてはいけないと思うんですよね。

現在のままだったら知事の顔はよく見えるけど長野県民の顔は全く見えなくて、既に新幹線あるにもかかわらずここまで迂回ルートに執着してる(長野新幹線のルートに対する誤解もある)ってことは、そのルートの工事を担当するであろう建設業者から何らかの便宜を図ってもらってるんじゃないのとか邪推されかねない。それは本意ではないだろうし。


どうせ完成は2025年予定でルート決まらなくたって他の路線の工事は始められるわけだから、関係する各自治体(長野県、松本市、飯田市、伊那市、諏訪市あたり)の首長および議会は辞任/解散して、これを争点にして選挙でもやったらいいと思うんだよね(もし住民投票の条例が制定されているならそれでも良いけど)。次の選挙は長野県知事が来年2010年8月、長野県議会は2011年3月でだいぶ先だし。選挙なら民意を正しく反映できるとかそんなことを今更考えるほど理想主義者ではないけど、でも選挙の結果があれば胸張って我々は県民の意志を代表していると言えると思うし、そうでもしないと今の我田引水な印象を変えるのは難しいんじゃないですかねぇ。ただでさえ、メディアに乗ってるA/Bルートの地図が不自然きわまりない曲がり方してて不利なんだし…アレ見たらやっぱり、「ごめん、長野県民の皆さん、今回も泣いてください」と言わざるをえないもんなぁ。




追記:2009/06/23

あろうことか、長野県の県庁所在地を松本市と誤認しておりました。何でなんだお前。どこをどう探しても、そうであった資料もなく完全に間違いでした。お詫びして訂正します。
文章の流れとしては大筋では問題ないと思うのですが、長野県に同情する部分について削除しました。その上で調べてみたら長野県の人口比率は随分偏っていて文化も違うようなので、人口が多く分布している地域に便利な鉄道がないという形に変更しました。